訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

荒木善太・和田惠里・福田美雪編『オペラの時代ーー音楽と文学のポリフォニー』水声社

福田美雪先生より共著書をいただきました。どうもありがとうございます。 近代の首都パリとオペラ人々がオペラに熱狂した近代のパリを舞台に、オペラと文学の相互作用が奏でる豊穣なポリフォニーの世界とは?音楽史と文学史を越境する、多様なアプローチによ…

ホイト・ロング『数の値打ち グローバル情報化時代に日本文学を読む』フィルムアート社(電書版)

日本近代文学×北米デジタル・ヒューマニティーズのホイト・ロング『数の値打ち グローバル情報化時代に日本文学を読む』の電書版が刊行になりました。 サンプルで64頁(日本語版への序文、序章、一章)ぐらいが読めます。 ブックウォーカー版 bookwalker.jp …

秋草俊一郎・戸塚学編『教科書の中の世界文学――消えた作品・残った作品25選』三省堂

共編著が刊行されました。 秋草俊一郎・戸塚学編『教科書の中の世界文学――消えた作品・残った作品25選』三省堂 戦後、中高の国語教科書に掲載された「外国文学」作品から25人27作品を厳選し、時代をさかのぼるかたちで並べました。 50年代、60年代…

中村三春『物語主義 太宰治・森敦・村上春樹』七月社

中村三春先生からご恵贈賜りました。どうもありがとうございます。 中村三春『物語主義 太宰治・森敦・村上春樹』七月社 www.7gatsusha.com 「物語は自らを生成すると同時に媒介される。虚構・小説・映画を理論的に横断し、メタフィクション、語りの変異、逸…

ミハイル・シーシキン「ナボコフのインクの染み」

以下に著者の許可をえて、ミハイル・シーシキンさんの短編を翻訳して公開します。 (著者については記事の最後をご覧ください) ミハイル・シーシキン「ナボコフのインクの染み」 作り話なんてする必要もない。 私はチューリッヒ・クローテン空港の到着ロビ…

DH国際シンポジウム ビッグデータ時代の文学研究と 研究基盤

デジタル・ヒューマニティーズ分野で著名な英文学者イリノイ大学のテッド・アンダーウッド先生がいらっしゃるシンポジウムに登壇予定です。 DH国際シンポジウム ビッグデータ時代の文学研究と 研究基盤 DH国際シンポジウム ビッグデータ時代の文学研究と 研…

『教科書の中の世界文学』目次

2月刊行予定の『教科書の中の世界文学』の目次を公開いたします。 戸塚学共編『教科書の中の世界文学』(三省堂) 目次 第1章 現代 カフカ「掟の門」/チェーホフ「カメレオン」/知里幸惠「銀の滴降る降るまわりに」/◇コラム:新しい高校国語科目と外国文…

2024年展望

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 昨年のふりかえりは先日のエントリを見てください。 2024年の刊行予定をアップしておきます。 1(戸塚学共編)『教科書の中の世界文学――消えた作品・残った作品25選』(三省堂) 中学国…

2023年回顧

今年刊行した出版物は 1 ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』今井亮一・坪野圭介共訳、フィルムアート社 デジタル・ヒューマニティーズをはじめて本格的に日本近代文学に適用した研究の紹介です。 数の値打ち グローバル…

『ブルーノの問題』書評

アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』の書評を書いてくださったかたがた、どうもありがとうございます。 牧眞司 「語りの技巧を隠し味に、虚実が入り交じるスパイ物語」『SFマガジン』2024年2月号、158頁。 「少しシュールで乾いたユーモアの作品だ。意…

ジゼル・サピロ「文学作品はいかに国境を越えるのか(あるいは越えないのか)?--世界文学への社会学的アプローチ」MITIS Journal Vol.3 No.2 (2023), 31-46.

水野翻訳通訳研究所のジャーナルMITISに論文を訳しました。 ジゼル・サピロ「文学作品はいかに国境を越えるのか(あるいは越えないのか)?--世界文学への社会学的アプローチ」MITIS Journal Vol.3 No.2 (2023), 31-46. 以下のサイトから無料でDLで…

高田怜央『SAPERE ROMANTIKA』(paper company)『KYOTO REMAINS』(写真・遠藤祐輔、paper company)

詩人・翻訳家の高田怜央さんがご著書をご恵投くださいました。どうもありがとうございます。 第一詩集の『SAPERE ROMANTIKA』 honnosiori.buyshop.jp こちらは日本語の詩とその訳である英語の詩が掲載されている構成で自己翻訳になっています。 写真家遠藤祐…

ホイト・ロング「物語の科学――過去・現在・未来」『日本近代文学』第109集、2023年、182-188頁。

日本近代文学会の学会誌『日本近代文学』にホイト・ロング先生の文章を訳しました。 ホイト・ロング「物語の科学――過去・現在・未来」『日本近代文学』第109集、2023年、182-188頁。 「展望」のコーナーで、ご自身の研究について、 単著『数の値打ち』以降の…

佐峰存『雲の名前』思潮社

詩人の佐峰存さんから詩集『雲の名前』(思潮社)をいただきました。どうもありがとうございます。 佐峰さんのお名前は『て、わたし』という雑誌に掲載されていたイリヤ・カミンスキーの詩の翻訳で知りました(その後、『現代詩手帖』のアメリカ詩特集も読み…

川本直・樫原辰郎・武田将明編『吉田健一に就て』国書刊行会

編者の武田将明先生からご編書をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。 川本直・樫原辰郎・武田将明編『吉田健一に就て』国書刊行会 www.kokusho.co.jp 作家の吉田健一についての、(執筆陣ふくめ)豪華な本です。 武田先生は「〈芸術家としての批…

ホイト・ロング『数の値打ち―グローバル情報化時代に日本文学を読む』の序章が公開されました

ホイト・ロング『数の値打ち―グローバル情報化時代に日本文学を読む』の序章が公開されました。 19世紀医学界に巻き起こった統計的思考の導入をめぐる議論から 文学における「数の値打ち」が歴史的に再発見されていきます。 www.kaminotane.com www.kaminota…

アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房

共訳書が刊行になりました。 アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房 ボスニア出身のアメリカ作家のアレクサンダル・ヘモンの初期短編集です。 社会主義ユーゴスラヴィアの不条理な日常と、ゾルゲ事件がパラレルに語ら…

石塚久郎責任編集『イギリス文学入門新版[新版]』大修館書店

武田将明先生よりご共著書を恵投賜りました。どうもありがとうございます。 石塚久郎責任編集『イギリス文学入門新版[新版]』三修社 2014年に出された『イギリス文学入門新版』の増補改訂版になります。 武田先生はデフォーやスウィフトなど18世紀の作家や…

『ブルーノの問題』刊行記念トーク&朗読会のお知らせ

アレクサンダルヘモン『ブルーノの問題』(書誌侃々房)の刊行を記念して 共訳者の柴田元幸先生とトーク&朗読会をおこないます。 11月8日(水)19時半より、三軒茶屋の本屋&ギャラリー&カフェのtwililightさんにて。 対面ほか、配信もあるようです。 https:…

(書評)ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』(千野栄一訳、集英社文庫)

遅報ですが2023年10月15日(日)の『日本経済新聞』の「名作コンシェルジュ」のコーナーに寄稿しております。

『数の値打ち』書評まとめ

ホイト・ロング『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)の書評をまとめておきます。 荒木優太さん「文学は数で読め。ホイト・ロング『数の値打ち』をズカズカに読む一人読書会」 www.youtube.com 『日本経済新聞』2023年1…

ドゥブラヴカ・ウグレシッチ『きつね』奥彩子訳、白水社

訳者の奥彩子さんより、訳書をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。 ドゥブラヴカ・ウグレシッチ『きつね』奥彩子訳、白水社 内容説明 文学をめぐる冒険、その愛とアイロニー ノイシュタット国際文学賞受賞者であり、ロシア・アヴァンギャルドの…

アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房

今月発売予定の共訳書の情報が公開されました。 アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房 『私の人生の本』につづくヘモンの翻訳です。 何卒よろしくお願いいたします。 kyu.hanmoto.com ブルーノの問題 [ アレクサンダ…

横道誠『村上春樹研究--サンプリング、翻訳、アダプテーション、批評、研究の世界文学』文学通信

横道誠先生からご著書を恵投賜りました。どうもありがとうございます。 横道誠『村上春樹研究--サンプリング、翻訳、アダプテーション、批評、研究の世界文学』文学通信 拝読したいと思います。

「日本文学 語彙データで読む」『読売新聞』9月16日夕刊

9月16日の『読売新聞』夕刊に「日本文学 語彙データで読む」と題した、 共訳書『数の値打ち--グローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)の紹介を寄稿しています。

ルートヴィヒ・ティーク『フランツ・シュテルンバルトの遍歴』片山耕二郎訳、国書刊行会

献本を拝受しました。どうもありがとうございます。 ルートヴィヒ・ティーク『フランツ・シュテルンバルトの遍歴』(片山耕二郎訳、国書刊行会) 訳者あとがきによると、「あまりにポップでエンタメすぎる」ため訳されなかった「現代のライトノベルのような…

ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』正誤表

393ページ 後ろから2行目 「「意識の流れ」が問題になる第三章では」→「「意識の流れ」が問題になる第四章では」

『グリーンランド――人文社会科学から照らす極北の島』(藤原書店)

研究者の中丸禎子さんより、ご共著書をいただきました。誠にありがとうございます。 『グリーンランド――人文社会科学から照らす極北の島』(藤原書店) 中丸さんは第8章、「セドナ×人魚姫 先住民表象の解体と人魚文学研究」を執筆されているようです。 www.f…

ホイト・ロング「日本語版への序文」(『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』)

フィルムアート社のサイト「かみのたね」で邦訳『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』に、著者ホイト・ロング先生がよせた「日本語版への序文」が公開されました。 ためしよみとしてご活用ください。 www.kaminotane.com

ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』フィルムアート社

共訳書、ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)が刊行になりました。 版元の紹介ページはこちら。 filmart.co.jp 北米のデジタル・ヒューマニティーズで日本文学を読んだらどうなるのか? 私小説や意識…