訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

ナボコフのアーカイヴを訪ねて⑥ コーネル大学カール・A・クロック図書館

アーカイヴ紀行の6回目です。今回はコーネル大学です。 コーネル大学の所在地であるニューヨーク州イサカについては前にナボコフの旧居ツアーをしました。 yakusunohawatashi.hatenablog.com イサカの丘の上にあるコーネル大学、そのメインライブラリーのオ…

越境作家の外国語執筆とアイデンティティ@日本仏文学会秋季大会ワークショップ

10月29日、名古屋大学で行われる日本仏文学会秋季大会のワークショップ「越境作家の外国語執筆とアイデンティティ」で、お話させていただくことになりました。 コーディネーター、田中柊子先生、ほかのパネリストは塩谷祐人先生、鈴木哲平先生になります。 …

ナボコフのアーカイヴを訪ねて⑤ コロンビア大学バフメチェフ・アーカイヴ

アーカイヴ紀行の5回目はコロンビア大学バフメチェフ・アーカイヴです。 コロンビア大学はニューヨーク、マンハッタンのアッパーウェストサイドにあります。このあたりは昔は治安が悪かったそうですが、いまはそうでもない感じです。 印象的なドームのロウ記…

ナボコフのアーカイヴを訪ねて④ イェール大学バイネキー稀覯本・草稿図書館

アーカイヴ紀行の四回目はイェール大学バイネキー稀覯本・草稿図書館です。 イェール大学はコネチカット州ニューヘイヴンに所在する私立大学です。 バイネキー稀覯本・草稿図書館はその荘厳な、英国風キャンパスのはずれにあります。 現代的な、かっこいい外…

「ナボコフは世界文学か? 亡命・二言語使用・翻訳」inシンポジウム「複数の言語、複数の文学──やわらかく拡がる創作と批評」

今年の3月12日に駒場でおこなったシンポジウムの書きおこしが『すばる』に掲載されました。 「複数の言語、複数の文学──やわらかく拡がる創作と批評」『すばる』11月号、270-287頁。 (私はSession 2「ナボコフは世界文学か? 亡命・二言語使用・翻訳」275-2…

ナボコフのアーカイヴを訪ねて③ 議会図書館音楽部門

前回紹介した議会図書館には、Nabokov papers以外にもナボコフ関連の貴重な資料は数多く保管されています。その多くは書簡類で、別々の人間がそれぞれ寄付してしまうと、それぞれの文書・コレクションに分散してしますことになります。 すべてをあげるのは不…

ナボコフのアーカイヴを訪ねて② 議会図書館草稿部門

「ナボコフのアーカイヴを訪ねて」二回目は議会図書館です。 1959年に『ロリータ』のヒットによってふりかかった莫大な税金を減免するために、ナボコフは手元にあった原稿や書簡の一部を議会図書館に寄贈することにしました。完璧主義者の作家は、寄贈後50年…

ナボコフのアーカイヴを訪ねて① ニューヨーク公共図書館バーグコレクション

アーカイヴ探訪の一回目はニューヨーク公共図書館のバーグコレクションです。 マンハッタンのフィフス・アヴェニューの42番街にあって、ブライアント・パークに隣接した二頭のライオンでおなじみの公共図書館です(「公立」図書館ではない)。 『ゴーストバ…

ナボコフのアーカイヴを訪ねて⓪

唐突ですが、今度からナボコフのアーカイヴについての情報を不定期で何回かアップしていきたいと思います。 ナボコフの資料を収蔵している図書館・文書館はいくつかありますが、全米に散らばっているというのが実情です。 もちろんメジャーなところは数カ所…

ペストの記憶

訳者の武田先生にご恵投いただきました。ありがとうございます。 中公文庫版で読みましたが、めっぽう面白かった記憶があります。 以前、ある先生が「カミュの『ペスト』よりおもしろい」と言っていましたが、 それも納得です。 解説も充実しているようで、…

ノーベル文学賞のしくみ――その歴史・権威・審査について

10月1日に勤務先で特別講演の第二回目を開催することになりました(詳細ポスター)。 予約不要・無料ですので、関心のある方はおさそいあわせのうえおいでください。 講演内容 今年の発表も10月中旬にひかえたノーベル文学賞は、言うまでもなく世界でもっと…

「科学の興奮と詩の精密さ――ウラジーミル・ナボコフの文学」『知のフィールドガイド 分断された時代を生きる』白水社

「科学の興奮と詩の精密さ――ウラジーミル・ナボコフの文学」という文章を、東京大学教養学部編『知のフィールドガイド 分断された時代を生きる』(白水社)に寄稿させていただきました。 目次はこちら。 知のフィールドガイド 分断された時代を生きる - 白水…

文学の値打ち――古書店のカタログ、オークション、死後出版――ナボコフの場合

8月4日に勤務先で特別講演を開催することになりました(詳細ポスター)。 予約不要・無料ですので、関心のある方はおさそいあわせのうえおいでください。 講演内容「文学の価値」とはなにによって決まるのでしょうか?――今回は作家ウラジーミル・ナボコフを…

『読者ネットワークの拡大と文学環境の変化 ─19世紀以降にみる英米出版事情』音羽書房鶴見書店

後藤篤さんから共著書『読者ネットワークの拡大と文学環境の変化 ─19世紀以降にみる英米出版事情』(音羽書房鶴見書店)をいただきました。 後藤さんは「書物の流離譚――『ロリータ』の大西洋横断的ネットワーク」という章をお書きになっています。 全11章+…

ナボコフ没後40周年特別企画アンケート

7月2日はナボコフの命日です。1977年7月2日にナボコフは亡くなりました。 マキシム・シュライヤー先生から依頼をいただき、 ナボコフ没後40周年特別企画アンケートに回答しました。 www.colta.ru ロシア語ですが。 回答者は ユーリイ・レヴィング、アンドレ…

スイス文学会編『スイス文学・芸術論集―-小さな国の多様な世界』鳥影社

川島隆さんからまたまたご共著をいただいてしまいました。 どうもありがとうございます。 出版元のサイト https://www.choeisha.com/pub/books/56124.html スイスをスイスたらしめているものは何なのか。文学、芸術、言語、歴史などの総合的な視座から、小さ…

Nabokov and Hearn: Where the Transatlantic Imagination Meets the Transpacific Imagination

論文を寄稿した本が刊行されました。 "Nabokov and Hearn: Where the Transatlantic Imagination Meets the Transpacific Imagination," Nabokov Upside Down. Evanston: Northwestern University Press. 2017. pp. 158-168. いや、3月にでたのは知っていた…

河原清志『翻訳等価再考――翻訳の言語・社会・思想』晃洋書房

河原清志先生からご高著をご恵投いただきました。誠にありがとうございます。 河原清志『翻訳等価再考――翻訳の言語・社会・思想』晃洋書房 博士論文の書籍化、ということで、かなり専門的な内容ですが、 巻末の「主要概念の定義集」や文献リストは参考になり…

郭南燕著『志賀直哉で「世界文学」を読み解く』『比較文学』 59巻、2017年、213-215頁。

書いた書評が掲載されました。 郭南燕著『志賀直哉で「世界文学」を読み解く』『比較文学』 59巻、2017年、213-215頁。 『比較文学』に書評を書かせていただくのは二回目でしょうか。 学会誌の華は書評で、ここだけは届くとすぐ読んでしまいますね。 あまり…

松本昇・中垣恒太郎・馬場聡編『アメリカン・ロードの物語学』金星堂、2015年、『越境する言葉、紡がれる文学』大阪大学言語社会学会

後藤篤さんより共著書と論集をご恵投いただきました。 後藤さんは前者に「逸脱の修辞学――『ロリータ』におけるロードの法」、後者に「翻訳のポリティクスーーウラジーミル・ナボコフのジョージ・スタイナー批判をめぐって」という論文をご寄稿されています。…

コンピュータは小説を書いているか?

記事を寄稿しました。 「コンピュータは小説を書いているか?」『すばる』 2017年6月号、168-176 頁。 先月に続いての登場になりました。 コンピュータが書いたとされる小説について書いています。 いちおうメインは『真実の愛.wrt--申し分ない小説』とい…

青地伯水『文学と政治――近現代ドイツの想像力』松籟社

川島隆さんから共著書をご恵投いただきました。 川島さんは「「革命なんかに入らなければよかった!」-―ヨハンナ・シュピーリ後期作品に見る労働運動のモチーフ」という章をお書きになられています。 2014年10月に京都府立大学でおこなわれた日本独文学会秋…

2017年度日本ナボコフ協会大会のお知らせ

2017年度日本ナボコフ協会大会のお知らせ 今年度は駒澤大学で5月6日(土)におこなわれます。 詳細は下記リンクで。 The Nabokov Society of Japan 現在、京都大学に客員教授として滞在中のブライアン・ボイド先生による講演が目玉の大会ですね。 私も「ナボ…

沼野充義『つまり、読書は冒険だ 対話で学ぶ<世界文学>連続講義』光文社

沼野充義先生から著書をご恵投いただきました。 1巻からつづいていたこのシリーズも完結、とのこと。 (編集の今野哲男さんも)おめでとうございます&お疲れさまでした。

「「世界文学」を編む」『すばる』2017年5月号

集英社の文芸誌『すばる』5月号に「「世界文学」を編む」というエッセイを寄稿させていただきました。 現在編集中の仕事についてちょっと書きました。

頭木弘樹『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』春秋社

頭木弘樹さんよりご著書を恵投いただきました。 これぐらいの距離感で、外国の作家を紹介する本がもっとでると 専門書への橋渡しになっていいのですが(たとえばナボコフでも)。 頭木さん、まことにありがとうございました。

竹野一雄『キリスト教弁証家C・S・ルイスの遺産』かんよう出版

竹野先生より、ご高著をご恵投いただきました。 竹野一雄『キリスト教弁証家C・S・ルイスの遺産』かんよう出版 竹野先生、まことにありがとうございました。

シンポジウム「複数の言語、複数の文学──やわらかく拡がる創作と批評」

3月12日(日)にシンポジウムにパネリストとして登壇します。入場無料、予約不要です。 シンポジウム「複数の言語、複数の文学──やわらかく拡がる創作と批評」 日時 3月12日(日) 15時―17時 (会場14時半) 場所 東大駒場キャンパス18号館ホール 司会 都甲…

遠読以後――デジタルヒューマニティーズと文学研究

久しぶりに『UP』に寄稿させていただきました。 「遠読以後――デジタルヒューマニティーズと文学研究」『UP』2017年2月号、12―19頁。 『遠読』を出版して以降、聞かれることも あったDHについて、 「その後どうなっているのか?」という観点から、 比較…

2016年回顧・2017年展望

あまりこういうのやると「自己宣伝がひどい」と言われますが… (実際、本当に活躍している学者はふりかえる暇もなく業績を出しつづけていますし、必然的に自分の業績をいちいち数えたりしないものでしょう。しかし、そんな数少ないすぐれた学者でも、さまざ…