ナボコフは前回のうちには1か月しか住みませんでした。
すぐに802 East Seneca Streetの家に引っ越ししています。
この家にはイサカの10軒のうちのなかではもっとも長く住み(約2年)、
アメリカで2番目に長く滞在した場所になりました(一番は8 Craigie Circle)。
ナボコフの書簡などにも受取先としてよく使われています。
その分、作家も思い出ぶかかったようで、
『ロリータ』のなかでヘイズ一家が住んでいた家(ハンバート・ハンバートが間借りすることになった家)の
モデルになったと語っています。
とはいえ、「一階に二つの居間、二階に四つの寝室」という間取りは、
今までケンブリッジでワンベッドルームのアパートに住んでいた
一家三人には広すぎたようです。
また、家賃の負担も大きかったようです。
実際、家をうつる1950年あたりは、ナボコフ家の家計が一番逼迫していたときでもありました。
ここはまさにダウンタウンのど真ん中、というロケーションでした。
まわりにレストランや商店も多く、にぎわっていました。
- 作者: ウラジーミルナボコフ,若島正
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/10/30
- メディア: 文庫
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