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ナボコフのアーカイヴを訪ねて⑤ コロンビア大学バフメチェフ・アーカイヴ

アーカイヴ紀行の5回目はコロンビア大学バフメチェフ・アーカイヴです。

 

コロンビア大学はニューヨーク、マンハッタンのアッパーウェストサイドにあります。このあたりは昔は治安が悪かったそうですが、いまはそうでもない感じです。

 

印象的なドームのロウ記念図書館。

 

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その向かいの東バトラー図書館の六階にバフメチェフ・アーカイヴはあります。

 

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バフメチェフ・アーカイヴ(正式名称はBakhmeteff Archive of Russian and East European Culture)は、臨時政府の米国大使ボリス・バフメチェフの寄付によるものです。

 

アーカイヴの入口です。ガラスケースで展示が行われています。これが毎回楽しみ。

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 前に行ったときはチェスワフ・ミロシュの原稿を展示してました。

 

ここも事前予約必須です。請求書を書いてわたすと、閲覧席にボックスが運ばれてきます。

 

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ボックスにはフォルダーが入っていますので、それを机に一枚ずつ出し、作業していくことになります。メモなどをとるとき、引用可能なようにbox、folederナンバーをひかえましょう。

 

ここもカメラ持ちこみ可なので、どんどん写真をとるといいでしょう。

 

 

nabokov and Rare Book & Manuscript Libraryで検索した結果だけでも、相当数のコレクションがあることがわかります。

Archival Collections Portal: Search Results

なかには別の場所にあって取り寄せに時間がかかる場合もあるので、前もっての連絡が重要です。

 

ナボコフに限らず、亡命ロシア文学関係で重要な資料が多いです。

ただし、公刊されたものも多いので、事前の入念なリサーチが必要です。

すでにあるものを筆写しても時間のロスですので。

 

たとえば、ロマン・グリンベルグ、ミハイル・ドブジンスキー、マルク・アルダーノフ、アブラム・ヤルモリンスキーとの書簡などは公刊されています。

(全体が公刊されていなくとも、書簡をもちいた論文が書かれ、部分的に引用されていることもあるので、注意が必要です。)

 

また、ミハイル・カルポヴィチとの書簡などは、手書きで書かれていることもあり、判読が難しいこともあります。

 

 

資料の充実度 ★★★★

使いやすさ  ★★★★

周辺の雰囲気 ★★★