このエントリにエミリー・アプター『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』の書評をまとめておきます。
書評をくださったみなさま、どうもありがとうございました。
戸塚学先生『世界文学』128号、2018年、80-82頁。
本書が訳出されたことで、翻訳論を導入した最良の人文書の一つが手軽に読めるようになったことの意義は大きい。
片山耕二郎さん『れにくさ』9号、2019年、199―201頁。
本書の価値はこの本質性を逆転したこと、つまり翻訳が社会・地域的な利害から離れることで純粋に研究できるのではなく、むしろそうした環境、すなわち言語が接触・対立する「地帯」が翻訳の意義・価値を規定する以上、積極的に関わることが本質的な翻訳研究だという、コペルニクス的転回にある。
*随時追加します。