中村ともえさんからご著書をお送りいただきました。
中村ともえ『谷崎潤一郎論――近代小説の条件』青簡社、2019年
以下に目次をあげさせていただきます。
凡例
はじめに
序章 小説に筋をもたらすこと――『刺青』から『蓼喰ふ虫』まで
第一部 芸術の中の小説
「最も卑しき芸術品は小説なり」
第一章 学問としての美学ーー「校友会雑誌」の論争から『金色の死』へ
第二章 新劇の史劇――『信西』上演史考
第三章 小説が劇化されるとき――『お艶殺し』論
第四章 小説家の戯曲――『愛すればこそ』『お国と五平』論
第二部 近代小説という形式
会話と地の文の関係
第一章 『吉野葛』論――紀行の記憶と記憶の紀行
第二章 『春琴抄』論――虚構あるいは小説の生成
第三章 『聞書抄』論――歴史小説の中の虚構
第三部 現代口語文の条件
翻訳という方法
第二章 現代語訳の日本語――谷崎潤一郎と与謝野晶子の『源氏物語』訳
第三章 何を改めるのか、改めないのか――『潤一郎源氏物語』とその改訳
第四章 <谷崎源氏>と玉上琢彌の敬語論
第四部 「文学」の時代の小説
「文芸」から「文学」へ
第一章 『細雪』論――予感はなぜ外れるのか
第二章 『少将』の読みかた――中村光夫と伊藤整の谷崎潤一郎論
第三章 『夢の浮橋』論――私的文書の小説化
おわりに
初出一覧
あとがき
索引
中村さん、どうもありがとうございました。