訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

京都文学レジデンシー編『TRIVIUM』

吉田恭子先生より京都文学レジデンシー編『TRIVIUM』をご恵投賜りました。

どうもありがとうございます。

 

こうした試みが、日本各地でできるといいのかなと思います。テジュ・コール「アルボース」(小磯洋光訳)のマサチューセッツ州ケンブリッジの街路樹が懐かしい。

 

【目次】
08 テジュ・コール「アルボース」
14 小磯洋光「「アルボース」を訳す」
16 投稿の呼び声
18 リー・コネル「有機物」
22 エマニュエル・ブエヤ「愛のある感染」
31 ローラン・ロベール「生存の概要」
34 ダグラス・スコット・バーマン「古物蒐集家の父、あるいはネズミの話」
45 タウトヴィーダ・マルツィンケヴィチューテ「伝染病」
52 イングヴィル・シャースタイン「とある生きもの(小説からの抜粋)」
55 マイケル・ワッソン「あなたを光が通過しなければ あなたの影が必ずあなたを生み出すのだから」
58 マーラ・ゲンシェル「デッサウにいるふり」
64 シルパ・ディークシット・タプリャル「私の日々 病院で」
67 越境する声たち
68 グレゴリー・ケズナジャット「京都案内」
72 フロルベーラ・エスパンカ「幽霊船」
74 ジュリオ・デ・ソウザ「郷愁よ、どうかいなくなって」
76 福嶋伸洋「ポルトガル、海と郷愁の詩学
78 「鴨川を読む×書く」澤西祐典×円城塔×福永信
  円城塔「蜻蛉日誌」
  福永信「鴨川」
  澤西祐典「鴨川アンダーグラウンド
90 ことばのコラボ イギリス─日本
92 Collaboration 1
  デイジー・ラファージ「相対する哺乳類」
  マーサ・ナカムラ「渾天回る」
  デイジー・ラファージ「小鮒」
98 Collaboration 2
  メアリー・ジーン・チャン「Five Poems」
  谷崎由依「英語を話せよ」
  メアリー・ジーン・チャン「Sestina」
116 観光では見えない京都へ
117 大坪晶「「接収住宅」からみる他者の記憶」
 

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中川成美・西成彦編『旅する日本語――方法としての外地巡礼』松籟社

編著をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。

中川成美西成彦編『旅する日本語――方法としての外地巡礼』松籟社

まだ対談「「旅する日本語」の射程と可能性」を読んだだけですが、

大変勉強になります。

目次を拝見するだけで台湾や韓国など、多様な書き手が育ってきているんだなあ、と感じます。

(そしてまた松籟社…木村さんの仕事量がすごい)

目次

【対談】「旅する日本語」の射程と可能性(中川成美×西成彦

【日本と朝鮮】
帝国日本の監視・識別文化─「不逞鮮人」恐怖症─(アンドレ・ヘイグ/追田好章訳)
植民地体験と翻訳の政治学─『朝鮮詩集』に収録された鄭芝溶の作品を中心に(金東僖)
植民者二世と朝鮮─森崎和江の詩におけるダイアローグ、そして共振について(杉浦清文)

【日本と台湾、そして沖縄】
植民地台湾の内地人による石川啄木受容(劉怡臻)
一九三〇年代におけるアイルランド文学の越境と台湾新文学(呉佩珍)
〈聞き受け〉つつも〈再生〉できない声─目取真俊「マーの見た空」論(栗山雄佑)

【ボーダーレスの時代】
在日台湾人作家温又柔『空港時光』研究─「内なる外地」と自他表象の連動(謝惠貞)
戦争と「同志」叙事─大島渚戦場のメリークリスマス』から明毓屛『再見、東京』へ(三須祐介)
コリアン・アメリカン文学と日本語の場所(西成彦

 

www.hanmoto.com

 

 

津野海太郎著・宮田文久編『編集の提案』黒鳥社

宮田文久さんより、ご編著を恵投賜りました。ありがとうございます。

 

本とコンピュータ』などで伝説的な編集者、津野海太郎の過去の文章を発掘し、

独自の観点で編集したものになっております。

 

津野海太郎著・宮田文久編『編集の提案』黒鳥社

 

社会のなかにはきっと、「編集」がなしうることがある。そのヒントは、伝説の編集者・津野海太郎がつづってきた文章にひそんでいる――。晶文社での活動をはじめ出版文化の重要人物でありつづけ、テント 演劇の時代からコンピュータの世紀までを駆け抜けてきた著者による、過去を携え、現在と共に呼吸し、未来を見すえる編集論集。
津野海太郎 実践のクロニクル1977-2001】

〈目次〉
実用本位の夢 編者によるまえがき

第1章 取材して、演出する
テープおこしの宇宙/座談会は笑う/初歩のインタビュー術/雑誌はつくるほうがいい

第2章 人とかかわる、固定観念を脱する
太い指とからっぽの部屋/植草甚一さんの革トランク/編集者としての植草甚一/雑誌のロンサム・カウボーイ

第3章 テクノロジーと歩む
シロウトがつくったマニュアル/フランケンシュタインの相対性原理/パソコン通信で対話できるか

第4章 変化を編集する、編集することで変わる
本の野蛮状態のさきへ/森の印刷所/「世界の書」――アジアの髄からマラルメをのぞく

第5章 複製技術は時を超える
印刷は編集の敵にあらず/子ども百科のつくりかた/晩年の運動/編集者というくせのゆくえ

鼎談・星座をつくりたい 津野海太郎×若林恵×宮田文久

 

 

 

フランツ・カフカ『変身』川島隆訳、角川文庫

フランツ・カフカ『変身』川島隆訳、角川文庫

 

川島隆さんよりご訳書をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。

 

カフカ研究の日本における現在の第一人者の翻訳ということで、

今後決定版として読まれていくのではないでしょうか。

 


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中村三春『接続する文芸学 村上春樹・小川洋子・宮崎駿』七月社

中村三春先生よりご恵投賜りました。どうもありがとうございます。

 

 中村三春『接続する文芸学 村上春樹小川洋子宮崎駿』七月社

 

(第Ⅱ部第5章で拙論[ナボコフの『ディフェンス』論]に触れてくださっております。恐縮です。)

 

はしがき

序説 接続する文芸学 語りの〈トランジット〉

Ⅰ 村上春樹
第1章 「壁」は越えられるか──村上春樹の文学における共鳴
第2章 運命・必然・偶然──村上春樹の小説におけるミッシング・リンク
第3章 見果てぬ『ノルウェイの森』──トラン・アン・ユン監督の映画

Ⅱ 小川洋子
第4章 小川洋子と『アンネの日記』──「薬指の標本」『ホテル・アイリス』『猫を抱いて象と泳ぐ』など
第5章 小川洋子と〈大人にならない少年〉たち──チェス小説としての『猫を抱いて象と泳ぐ』
第6章 小川洋子琥珀のまたたき』と監禁の終わるとき──『アンネの日記』とアール・ブリュットから

Ⅲ 宮崎駿宮澤賢治
第7章 液状化する身体──『風の谷のナウシカ』の世界
第8章 宮崎駿のアニメーション映画における戦争──『風の谷のナウシカ』から『風立ちぬ』まで
第9章 変移する〈永遠の転校生〉物語──伊藤俊也監督『風の又三郎 ガラスのマント』


あとがき
初出一覧
索引

 

 

 

 

 

小森謙一郎・戸塚学・北村紗衣編『人文学のレッスン 文学・芸術・歴史』水声社

戸塚学さん、福田美雪さんよりご恵投賜りました。どうもありがとうございます。

 

近頃叩かれがちな「人文学」ですが、

専門家によるリレー講義を受けている感覚で楽しめそうです。

 

はじめに

第一部 ことばを読む

1 言葉の形を読む――横光利一『蠅』の形式と文体(戸塚 学)
2 日記と小説――ムージル「トンカ」にみる文学の射程(桂 元嗣)
3 ジャポニスムへの情熱――ゴンクールの『日記』に記された美術革命(福田美雪)
4 ラフカディオ・ハーンアメリカにおける受容――新聞記事でたどる「読み」の系譜(リンジー・モリソン)

第二部 芸術の現場

5 もしも私が女なら――シェイクスピア劇と舞台芸術の異性装(北村紗衣)
6 女性史美術館へようこそ――展示という語りと語り直し(小森真樹)
7 日本のアマチュア演劇の多様な世界(片山幹生)
8 舞台の上のシンデレラ――ロッシーニ、パヴェージ、イズアール(嶋内博愛)

第三部 描かれる歴史

9 その変化をもたらす知はだれのものか――中世の「日本図」と文字資料をあわせ読む(高橋一樹)
10 人類の至宝!?――中国ムスリムの「ハン・キターブ」(黒岩 高)
11 子どもたちが記憶する第一次世界大戦――北フランスの占領とその後(舘 葉月)
12 歴史と記憶違い――フロイトの場合(小森謙一郎)

おわりに

質問箱――Q&A  
謝辞 

 

 

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