訳すのは「私」ブログ

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竹内書評

竹内恵子氏による『ナボコフ 訳すのは「私」』への書評が『週刊読書人』7月1日号に掲載されていました。

分量に見合った内容の濃い紹介で、多方面から本について触れてくださっていますが、ナボコフの研究におけるいくつかの<ギャップ>というか落差(「モダニスト―モラル」「スタイリスト―世界苦」)を明らかにした点、あとは「学術書―ミステリー(のようにも読める)」という本書自体のギャップも評価していただいたのが個人的にはうれしかったです。

ナボコフと同じ、露英バイリンガル作家/詩人であるヨシフ・ブロツキーの研究をされている竹内氏にていねいに批評していただいたことに感謝いたします。

(ところで「『詩人ナボコフ』という視点が希薄」とのことですが、ナボコフの詩の評価は難しいですね…今後の課題にしたいところです)