書いた論文が掲載されました。
「自己翻訳者の不可視性――その多様な問題」『通訳翻訳研究』12号、2012年、155−174頁。
内容は、20世紀の作家を何人かとりあげ、その自己翻訳の実態についておもに外面的に論じたものになっています。このブログの過去記事の内容をさらに掘り下げて考察した感じでしょうか*1。
以下のような節でできています。
1. 序
2. 自己翻訳と創作(ホルヘ・ルイス・ボルヘス)
3. 原作の「のっとり」(アイザック・B・シンガー)
4. 自己翻訳によるオリジナルの僭称(イェジー・コシンスキ)
5. アリバイとしての自己翻訳(アンドレイ・マキーヌ)
6. 「失敗」した自己翻訳(マリーナ・ツヴェターエワ)
7. 恢復のための自己翻訳(ナンシー・ヒューストン)
8. 自己翻訳は「自己」翻訳か(フェルナンド・ペソア)
9. 自己翻訳の不可視性
*1:この論文にかんしては、もし、読みたいという方がいましたらご連絡ください。