訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

Nabokov@Ithaca2: 802 East Seneca Street, Aug 1948-Summer 1951

ナボコフは前回のうちには1か月しか住みませんでした。
すぐに802 East Seneca Streetの家に引っ越ししています。


この家にはイサカの10軒のうちのなかではもっとも長く住み(約2年)、
アメリカで2番目に長く滞在した場所になりました(一番は8 Craigie Circle)。
ナボコフの書簡などにも受取先としてよく使われています。
その分、作家も思い出ぶかかったようで、
『ロリータ』のなかでヘイズ一家が住んでいた家(ハンバート・ハンバートが間借りすることになった家)の
モデルになったと語っています。


とはいえ、「一階に二つの居間、二階に四つの寝室」という間取りは、
今までケンブリッジでワンベッドルームのアパートに住んでいた
一家三人には広すぎたようです。


また、家賃の負担も大きかったようです。
実際、家をうつる1950年あたりは、ナボコフ家の家計が一番逼迫していたときでもありました。




ここはまさにダウンタウンのど真ん中、というロケーションでした。
まわりにレストランや商店も多く、にぎわっていました。



ロリータ (新潮文庫)

ロリータ (新潮文庫)