編者のひとりの奥彩子さんよりご献本いただきました。
シンプルなデザインですが、表紙の色味がいいですし、カバーの質感もいいです。
ぱらぱらと見ただけですが、作家ひとりひとりの紹介文もひきこまれる感じです。
二〇一二年二月一日、女性詩人としてポーランド初のノーベル賞受賞者ヴィスワヴァ・シンボルスカは、古都クラクフの自宅で八十八歳の生涯を閉じた。重症の肺癌によるものだと伝えられたが、脳動脈瘤という難病とも闘っていた。しかし周辺にその苦しみを訴えることもなく、一時も煙草を手放すことはなかった。咎められると「トーマス・マンだって煙草なしに、あの『魔の山』を書くことはできなかったろうよ」と相手を煙に巻いて反論したものであった。(つかだみちこ「ヴィスワヴァ・シンボルスカ」より)
奥さん、どうもありがとうございました。
(2016年、まったく更新ないですが、今年もよろしくお願いいたします。)