ホイト・ロング『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)の書評をまとめておきます。
荒木優太さん「文学は数で読め。ホイト・ロング『数の値打ち』をズカズカに読む一人読書会」
『産経新聞』10月22日 紹介
YouTubeチャンネル #哲学の劇場 170回
「数量的分析がもたらす新たな知見のおかげで、文学作品の楽しみ方が大きく広がると考えることができる。数量的分析に懐疑的な人にこそ、本書を読んでもらいたい」
ここで示された試みは、近代日本文学に関心がある向きにはもちろんのこと、デジタルテキストの探り方を知りたい読者にもいくつもの手がかりを与えてくれるだろう。
新たな手法を取り入れ、分析の潜在能力を高めることは、理解を豊かにする。それを鮮やかに示す本書は、分野を超えて多くの人に読まれる価値を持つものだ。
吉良貴之先生『αシノドス』2023年12月号 318号
文学作品のなかのさまざまな要素を「数える」ことによって、驚くほど豊かな、新たな読みの可能性が開かれていく。本書の試みは文学作品にとどまらず、あらゆる文章について「読む」ことの意味を問い直すインパクトを持っている