奥彩子先生より訳書をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。 旧ユーゴを代表する作家ダニロ・キシュの代表作の本邦初訳ですね。 これで奥さんは『砂時計』につづいての専門のキシュの翻訳ということですね。 そしてキシュの代表作はこれでほぼ翻訳…
沼野充義先生からご著書をいただきました。 『ロシア文学を学びにアメリカへ?増補版 屋根の上のバイリンガル』(中公文庫) かつて白水社Uブックスから出ていた『屋根の上のバイリンガル』の増補版のようです。「「ハーバード生活から三つのエピソード」他…
『日本経済新聞』2022年2月12日掲載 サーシャ・フィリペンコ『赤い十字』名倉有里訳、集英社 デビュー作『理不尽ゲーム』が本邦でも好評を博した、ベラルーシの新進気鋭の作家サーシャ・フィリペンコの長編第四作が本書である。 小説の舞台は世紀の変わり目…
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。 昨年のふりかえりは先日のエントリを見てください。 2025年の刊行予定をアップしておきます。 ①今井亮一・高橋知之共訳『○○○○』文学通信 最近の研究書の翻訳です。夏ごろには出せればと思…
今年刊行した出版物は 〈著書・訳書部門〉 1 (戸塚学共編)『教科書の中の世界文学ーー消えた作品・残った作品25選』三省堂 戦後の国語教科書に掲載された外国文学作品を25人27作品セレクトし、年代逆順にならべました。解説、コラムも充実させました。 ht…
山﨑眞紀子先生より、ご共著書を拝受いたしました。どうもありがとうございます。 新・フェミニズム批評の会『現代女性文学論』翰林書房 内容紹介(出版社より) “生きづらさ”と向き合う 「現代女性文学」を読み解くジェンダーの非対称性、承認されないセク…
阿部大樹さんよりご著書を賜りました。どうもありがとうございます。 子育てとことばを中心にして、日々をつづったエッセイになります。 「うちの子が大きくなる頃には、おそらく翻訳家はもう無い職業だろう」(32頁) www.hanmoto.com https://amzn.to/4iAI…
白水社編集部編『外国語を届ける書店』(白水社)の書評を書かせていただきました。 『北羽新報』11月23日、『北日本新聞』11月23日、『陸奥新報』11月23日 『京都新聞』12月14日、『中国新聞』12月15日、『島根日日新聞』12月8日 白水社らしい「その他の外…
告知が遅くて申し訳ないですが、文フリで販売された文芸誌『jem』創刊号で以下の二点のアンケートに回答させていただいております。 史上初・大アンケート「記号に恋して あなたの大好きなルビを教えてください!」 緊急アンケート「実装しない、する あなた…
ありがたいことに、共訳書のジョージ・ソーンダーズ『ソーンダーズ先生の小説教室 ロシア文学に学ぶ書くこと、読むこと、生きること』(フィルムアート社)に書評をいくつかいただきました。書評者の方と掲載媒体にお礼申し上げます(ほかにもありましたらこ…
ナボコフのインタヴューの中には動画で公開され、閲覧できるものもあります。 備忘のため、研究のため、ブログにまとめてみることにしました。 埋め込み不能のため、以下からご覧ください。 https://youtu.be/V8OwyqvSh2g?si=WqMzxPD3KW33b4Ut 研究者のマキ…
p. 75 四大陸にまたがって二百年にわたる二〇を超す別々の学術研究で → 四大陸にまたがって二百年にわたる文学作品、その二〇を超す別々の学術研究で v ストリンドベリ、ヨハン → ストリンドベリ、アウグスト https://amzn.to/4eiLnRG
「既成概念の枠を広げ新しい読者層を開拓する野心的な試み ナボコフ・コレクション全五冊(新潮社)」『週刊読書人』2017年12月8日。 作家ウラジーミル・ナボコフの没後四十周年を祝うかのように、二〇一七年一〇月、若島正・沼野充義監修による「ナボコフ・…
『日本経済新聞』5月23日 コーリー・スタンパー『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』(鴻巣友季子・竹内要江・木下眞穂・ラッシャー貴子・手嶋由美子・井口富美子訳、左右社) メリアム=ウェブスター社と言えば、米国を代表する辞書の老舗として知…
『図書新聞』3454号、2020年7月4日。 佐藤=ロスベアグ・ナナ『学問としての翻訳』みすず書房 現在、ロンドン大学で翻訳研究【トランスレーション・スタディーズ】を講じる著者が、たまたま手にとったという雑誌――『季刊翻訳』(1973―75)――と、『翻訳の世界…
『日経新聞』2020年2月15日号 モーシン・ハミッド『西への出口』(藤井光訳、新潮社) 殆どの読者にとって移民とは、新聞やテレビニュースの中の出来事だろう。同情はすれど、自分がそうなるとは想像だにしない。 パキスタン出身の英語作家モーシン・ハミッ…
『日経新聞』2019年12月7日 ノラ・イクステナ『ソビエト・ミルク――ラトヴィア母娘の記憶』(黒沢歩訳、新評論) 本作は、バルト三国の一国、ラトビアで刊行されてベストセラーになった。ラトビアは長年にわたって大国に翻弄されてきた。第一次大戦中に悲願の…
『静岡新聞』 二〇一九年五月二六日ほか 鴻巣友希子『謎とき『風と共に去りぬ』―― 矛盾と葛藤にみちた世界文学』新潮選書 テキサスのある文学博物館で、『風と共に去りぬ』の展示を見たとき、ツアーの参加者がみな『風と共に去りぬ』の熱烈な愛読者で、三回…
『北日本新聞』二〇一八年八月一二日ほか ベン・ブラット『数字が明かす小説の秘密 スティーヴン・キング、J・K・ローリングからナボコフまで』坪野圭介訳、DU BOOKS AIによる小説の執筆の可能性も議論される昨今、小説を読む上でもコンピュータを用いた試み…
『琉球新聞』二〇一八年一〇月一四日ほか 橋本陽介『ノーベル文学賞を読む ガルシア=マルケスからカズオ・イシグロまで』角川書店 本書の「はじめに」で著者はノーベル文学賞作家の作品が「読まれていない」と言う。日本でも外国文学研究者が紹介や翻訳に尽…
『河北新報』2018年1月21日号ほか 翻訳こそ世界文学の絆 本回想記の著者は、日本では三島由紀夫の評伝の作者として知られている。六〇年代、ノーベル文学賞の野心を抱いた三島の知遇を得たネイスンは、『午後の曳航』を英訳する。しかし、次に訳したのは大江…
『読売新聞』二〇二〇年八月一日夕刊 村上春樹『一人称単数』文藝春秋 不思議なタイトルの短編集だ。実際、本書に収録された短編はどれも――「ぼく」や「私」のちがいはあるが――「一人称単数」で書かれている。そして語り手自身も、生まれ育ちから趣味、職業…
媒体に掲載されて十分時間が経過したと思われる書評は(単行本に未収録のもの、レポジトリに未収録のもの)、こちらで公開してみることにしました。 集英社のPR誌の『青春と読書』2月号(65頁)に寄稿したザミャーチン『われら』(小笠原豊樹訳、集英社文庫)…
山崎眞紀子先生より、ご共著書をご恵送いただきました。 『日中戦時下の中国語雑誌『女声』――フェミニスト田村俊子を中心に』春風社 出版社による紹介を下記引用します。 日中戦争期上海で刊行されていた中国語の女性雑誌『女声』について、日本人編集長田村…
ジョージ・ソーンダーズ『ソーンダーズ先生の小説教室 ロシア文学に学ぶ書くこと、読むこと、生きること』の「はじめに」が版元のウェブサイトで全文公開されました。 以下で読むことができます。 www.filmart.co.jp 読むことの研究とは、頭の働きの研究であ…
共訳書のジョージ・ソーンダーズ『ソーンダーズ先生の小説教室 ロシア文学に学ぶ書くこと、読むこと、生きること』(フィルムアート社)が刊行されました。 版元のサイトです。 www.filmart.co.jp ソーンダーズ先生の小説教室 ロシア文学に学ぶ書くこと、読む…
ジョージ・ソーンダーズ『ソーンダーズ先生の小説講座』訂正 p.11 二行目 」をトル p.30-31 昨年、まさに自分の学校で試験を実施した人物だ→昨年、まさに自分の学校で試験を監督した人物だ p.61 最後 三頁先に進もう。→二頁先に進もう。 p.80 彼女は完璧な人…
訳者の飯島雄太郎さんに訳書をご恵投いただきました。どうもありがとうございます。 トーマス・ベルンハルト『石灰工場』飯島雄太郎訳、河出書房新社 日本におけるベルンハルト再評価の先頭をきってきた訳者による新訳です。 帯には中原昌也さんによる推薦文…
『ポー研究』第16号に拙稿「国語教科書とポー」が掲載されました。2023年に日本ポー協会でおこなった講演で、戦後の検定国語教科書に掲載されていたホーソーン、ポーの作品が、なぜ一時期は定番教材だったのかを論じています。 「国語教科書とポー」『ポー研…
奥彩子さんより、訳書を恵投賜りました。どうもありがとうございます。 ブラニスラヴ・ヌシッチ『不審人物 故人 自叙伝』奥彩子・田中一生訳、幻戯書房 www.genki-shobou.co.jp 激動の時代のバルカンで、諷刺と喜劇で鋭い批判精神をふるった作家ブラニスラヴ…