訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『カメラ・オブスクーラ』

カメラ・オブスクーラ (光文社古典新訳文庫 Aナ 1-1)作者: ナボコフ,貝澤哉出版社/メーカー: 光文社発売日: 2011/09/13メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 25回この商品を含むブログ (10件) を見る今月出た貝澤哉訳『カメラ・オブスクーラ』(光文社古典新訳…

武田書評

『図書新聞』の9月24日号に、イギリス文学者の武田将明氏によるダムロッシュ『世界文学とは何か?』の書評が掲載されていました。手際よく内容を紹介しながら、かなり専門的にも踏みこんだものなっています。ありがとうございました。個人的にはこの書評を読…

リシャール・コラスの場合: 「自ら日本語で執筆」???

自己翻訳かどうかわかりませんが、ヘンテコなものを見つけたのでメモ。シャネルの日本法人社長リシャール・コラス(1953〜)が最近出版した小説『紗綾―SAYA』の説明にこう書いてありました。 フランスで、文学賞「みんなのための文化図書館賞」を受賞した『S…

カレン・ブリクセンの場合

カレン・ブリクセン(1885-1962)もベケットやナボコフと並んで有名なバイリンガル・自己翻訳作家です。 彼女の場合、創作は基本的に英語ではじめに書き、その後デンマーク語に自分で翻訳するという方向でおこなわれました*1。外国語→母語の流れですね。 で…

アンドレイ・マキーヌの場合:アリバイとしての自己翻訳

アンドレイ・マキーヌ(1957〜)はロシア生まれのフランス語作家で、はじめ亡命作家イヴァン・ブーニンの研究などをしていましたが、1987年に渡仏して後フランス語での創作を始めます。 1995年の『フランスの遺言書』でメディシス賞・ゴンクール賞を同時受賞…