訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

岩川ありさ『物語とトラウマーークィア・フェミニズム批評の可能性』青土社

岩川ありささんからご著書をご恵投いただきました。どうもありがとうございます。

 

岩川ありさ『物語とトラウマーークィアフェミニズム批評の可能性』青土社

 

多和田葉子大江健三郎小野正嗣といった同時代の作家をあつかった単著です。

拝読したいと思います。

 

www.seidosha.co.jp

 

 

abebooksで売られているナボコフの手紙二通

たまにabebooksのような大手古書店のサイトを見てナボコフ関係の出物をチェックしていますがメモ。

 

ベルギーの詩人、作家のロベール・メロ・ドゥ・ディ(1891―1956)にあてた1936年8月5日のはがき。詩集を送られたお礼の返事のようです。

 

 

www.abebooks.com

以下Deeplによるフランス語の商品説明の翻訳。

 

拝啓、親愛なるご友人、この度は『人生の兆し』(詩情溢れるタイトルですね!)と、それに込められた優しいお言葉に心から感謝いたします。曲がったものよりも丸いものを味わえ」というのは、まさにそのとおりで、この人生の味わい(「青りんご」の味わい)なしには、美しい詩は作れないと思うのです。
特に「la vielle son miroir」、それから壮大な「je pense aux tiroirs des poètes」と「jeune homme preux」が好きです。
今回も素敵なプレゼントをありがとうございました。この秋にはベルギーに来るつもりです。またお会いできることを楽しみにしています[...]」と。

 

この時期のナボコフはフランス語圏の作家とのコネづくりに多大な労力を費やしていました。

 

もう一通はアメリカ時代のもの。

 

www.abebooks.com

1947年4月16日に昆虫学者のGeorge Franclemont書かれたもの。

 

8vo. 1 p. To the American entomologist George Franclemont concerning the comparison and identification of butterfly specimens: "Dear Dr Franclemont, your "Shawville, Pa[pillio]" lab[eled] 'Keutzingaria' is quite similar to specimens we have, also placed (incorrectly, I think) under that name, from Illinois, Maine and Nova Scotia, your 'Pittsburg, Pa.' lab. 'purpuraria' is extremely close (perhaps a trifle paler limbally) to our 'Packard type' specimen of Keutzingaria, from Maryland, your 'Pittsburg, Pa.' lab. 'nigrescaria' can be easily matched by specimens from Ill. and Maine in our series under that name. I am not returning the specimens until I hear from you - perhaps there are some other comparisons you might want me to make". - During his years as lecturer of comparative literature and Russian at Wellesley College, Massachusetts, from 1941 to 1948, Nabokov also pursued his scientific passion for butterflies, working as the de facto curator of lepidoptery at Harvard's Museum of Comparative Zoology. As a lepidopterist, Nabokov specialized in the Polyommatini tribe of the Lycaenidae family, on which he became an internationally recognized expert. The letter bears beautiful testimony to Nabokov's scientific work at the Harvard Museum. - John George Franclemont (1912-94) served in the Pacific theatre of WWII as an expert in the eradication of mosquitoes. He used his military deployment for entomological research and pursued a scientific career after the war. From 1947 to 1952, Franclemont worked in the Bureau of Entomology and Plant Quarantine in Washington, moving on to become a professor of entomology at Cornell (1953-77), where Vladimir Nabokov was his colleague. Franclemont donated his entomological collection of more than 35,000 specimens to Cornell University. - On stationery with printed letterhead of the Museum of Comparative Zoology. Traces of folds. With a minor rust stain and two holes from a staple. Seller Inventory # 58809 

 

ミシェル・フーコー『狂気・言語・文学』阿部崇・福田美雪訳、法政大学出版局

福田美雪先生から共訳書をご恵投いただきました。まことにありがとうございます。

 

ミシェル・フーコー『狂気・言語・文学』阿部崇・福田美雪訳、法政大学出版局

 

狂気、言語、文学は、長らくフーコーの思考の中心的な位置を占めていた。社会や文明における狂人の位置づけ、バロック演劇、アルトールーセルの作品に見られる狂気と言語の関係、文学と言語外的なもの、バルザックフローベール、そして文学分析と構造主義。問いを絶えず組み立て直し、これらの主題系を照らし出す新たな光が、フーコーの思考の新たな射程と可能性を提示する。未刊の講演とテクスト。本邦初訳!

 

www.h-up.com

 

 

フョードル・ドストエフスキー『ステパンチコヴォ村とその住人たち』高橋知之訳、光文社古典新訳文庫

高橋知之さんから御訳書を恵投いただきました。誠にありがとうございます。

 

フョードル・ドストエフスキー『ステパンチコヴォ村とその住人たち』高橋知之訳、光文社古典新訳文庫

 

ドストエフスキーの初期の長編の新訳です。

解説から拝読しましたが、当時の背景や作品の特質(ユーモア、パロディなど)くわしく書いてあってとても勉強になりました。

 

書評アンドレイ・プラトーノフ『チェヴェングール』(工藤順・石井優貴訳、作品社)

 アンドレイ・プラトーノフ『チェヴェングール』(工藤順・石井優貴訳、作品社)の書評を『週刊 読書人』に書きました。

 

jinnet.dokushojin.com

 

 

ポスト・ソヴィエト文学研究会(編)『現代ロシア文学入門』東洋書店新社

以下の本に寄稿しました。

ポスト・ソヴィエト文学研究会(編)『現代ロシア文学入門』東洋書店新社

といっても私はほんの半頁「亡命」の項目を執筆したにすぎませんが。

とはいえ、内容は非常に充実しており、

特に前半の同時代ロシア文学のアンソロジー(+同時代ロシア文学者による論考)は非常に貴重で、

ここでしか読めない作家の作品ばかりなので、そこだけを目当てに購入してもいいと思います。

目次



作家インタビュー 聞き手:奈倉有里
リュドミラ・ウリツカヤ
ドミトリー・ブィコフ

小説
オリガ・スラヴニコワ「チェレパノワ姉妹」岩本和久訳
クセニヤ・ブクシャ「ソスノヴァヤ・ポリャーナ アーシャ」松下隆志訳
ローラ・ベロイワン「コンデンス―濃縮闇―」高柳聡子訳
パーヴェル・ペッペルシテイン「アイボリット先生」岩本和久訳
ジャナール・セケルバエワ「Zシティのキマイラたち」高柳聡子訳
ロマン・センチン「よそ者」松下隆志訳
エヴゲーニー・ヴォドラスキン「四人のナース」松下隆志訳

論考
レフ・ダニールキン「クラッジ」笹山啓訳
ワレリヤ・プストヴァヤ「ディプティク」越野剛訳
越野剛「アレクシエーヴィチと現代ロシアのノンフィクション文学」
高柳聡子「ロシア現代文学における「女性文学」の系譜」
鴻野わか菜「ロシア現代アートと文学」

編集委員座談会
私の本棚――二一世紀のロシア文学

エッセイ
鈴木正美「現在のロシア詩」
宮風耕治「現代ロシアのSF」
桜井厚二「ロシア刑事探偵小説の諸様式 創成期から現代まで」
上田洋子「二一世紀ロシアにおける演劇」
梶山祐治「現代ロシアの映画と文学」

ロシア文学深読みキーワード集

関連年表

付録 現代ロシア文学人名地図/現代ロシア文学翻訳リスト

 

toyoshoten.com

現在品切れになっていますが、版元に問い合わせれば購入可能かと。

 

 

 

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Yumiko Saito, Die Sprachbewegung in Übersetzungen am Beispiel von Yoko Tawadas Texten, Tübingen: Stauffenburg Verlag. 2022.

斎藤由美子さんがご著書をご恵投くださいました。誠にありがとうございます。

Yumiko Saito, Die Sprachbewegung in Übersetzungen am Beispiel von Yoko Tawadas Texten, Tübingen: Stauffenburg Verlag. 2022.

2017年にベルリン工科大学に提出された博士論文の書籍化ですね。

タイトルは『翻訳における言語運動ー多和田葉子の作品を例に』ということです。

多和田葉子の自己翻訳について、長年研究をされてきた著書の単著です。