訳すのは「私」ブログ

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ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルー-差異の倫理にむけて』(フィルムアート社)ためし読み公開

先般刊行された共訳書ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルー-差異の倫理にむけて』(フィルムアート社)のイントロダクションの全文がためし読みできるようになりました。

 

以下のサイトよりご覧ください。

 

www.kaminotane.com

 

 

 

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ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルー-差異の倫理にむけて』(フィルムアート社)

共訳書、ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルー-差異の倫理にむけて』(フィルムアート社)が刊行になりました。

 

翻訳研究の第一人者(のひとり)ローレンス・ヴェヌティの初の訳書になります。

翻訳研究だけでなく、世界文学論として読んでも価値のある本だと思います。

 

版元の紹介はこちら。

 

filmart.co.jp

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 

 

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山根由美恵『村上春樹 〈物語〉の行方—サバルタン・イグザイル・トラウマ』ひつじ書房

山根先生が、ご著書を恵投くださいました。どうもありがとうございます。

 

 

山根由美恵『村上春樹 〈物語〉の行方—サバルタン・イグザイル・トラウマ』ひつじ書房

 

村上春樹についての論文数世界一の記録をもたれる山根先生の二冊目のモノグラフです。

ご恵投、どうもありがとうございました。

 

目次

第一部 「イグザイル」(故郷離脱)期の文学−一九八八〜一九九六

第一章 停滞と復活−「イグザイル」の彷徨い

第一節 「イグザイル」の彷徨い――「ダンス・ダンス・ダンス

第二節 作家としての復活――「TVピープル

第二章 「拒む女」たち――「サバルタン」への眼差し1

第一節 「拒む女」の闇――「我らの時代のフォークロアーー高度資本主義前史――」

第二節 <拒み><破壊する>女・イズミーー「国境の南、太陽の西」 

第三章 マトロフォビア・トラウマからの回復−「サバルタン」への眼差し2

第一節 妻の<自立>は阻む「母」――「レーダーホーゼン」「眠り」

第二節 久美子:マトロフォビアを超えて――「ねじまき鳥クロニクル」1

第三節 ナツメグ・シナモン:「二次トラウマ化」「世代横断的トラウマ」からの回復――「ねじまき鳥クロニクル」2

第四章 短編「集」という〈物語〉――『レキシントンの幽霊』と「喪の仕事」

第一節 「曖昧さ」という方法――「レキシントンの幽霊

補 本心を知ってしまう悲劇――「緑色の獣」

第二節 短編集の最低部――「沈黙」

第三節 絶対的孤独の物語――「トニー滝谷」「氷男」

第四節 「孤独からの回復」の課程――「七番目の男」「めくらやなぎと、眠る女」

第二部 Haruki Murakami形成期の〈物語〉−一九九七〜二〇一九

第一章 〈地下鉄サリン事件〉というモチーフの可能性−「サバルタン」への眼差し3

第一節 辺見庸「ゆで卵」――「遭遇者」から見る「サリン事件」

第二節 村上春樹アンダーグラウンド」――<サリン被害者>の発見と喪の仕事

第三節 重松清「さつき断章」――間接的<サリン被害者>の物語

第四節 馳星周9・11倶楽部」――「第三次被害者化」(家族)の問題

第五節 川上弘美「水声」――<サリン被害者>というモチーフの可能性

第二章 〈物語〉の行方−Haruki Murakamiの光と影と光

第一節 生き直される「サバイバー」の生――「海辺のカフカ

第二節 オウム脱構築の可能性/教祖像と<家族>の復権――「1Q84

第三節 <メタ・テクスト性>と「震災後文学」――「騎士団長殺し

第四節 舞台が原作を凌駕するとき――舞台「海辺のカフカ」における「戦争」表象

 

 

 


 

ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルー-差異の倫理にむけて』(フィルムアート社)正誤表

第五章

188頁

つまりは、大学の政治的・制度的問題なのだ――伝統にのっとった教育がおしなべてそうであるように、いや、おそらくは教育というものがすべてそうであるように、徹底的な翻訳可能性、言語の消滅を理想としてかかげている。

大学の政治的、制度的問題。大学は伝統的形式におけるすべての教育、そして、おそらく、すべての教育一般と同様に、余すところなき翻訳によって言語を消去することを理想としている。

 

「転送可能な一義性、あるいは定式化可能な多義性という古典的モデルに支配されている」

「移し替え可能な一義性あるいは形式化可能な多義性という古典的モデルによって調整され」ている

189頁

「国民言語【ナショナル・ランゲージ】を中和」→「国語」を「中性化」

 

215頁

9 同論文の翻訳は以下の文献だが、ヴェヌティが引用しているのは、英訳版につけられた著者による自注の部分であって、そこは訳出されていない。ジャック・デリダ「境界を生きる――物語とは何か」大橋洋一訳『ユリイカ』一七巻四号、一九八五年、一八八―一九八頁。→

ジャック・デリダ「生き延びる」『境域』若森栄樹訳、書肆心水、二〇一〇年、二〇三頁。

10 同書、二〇四頁。

11 同書、二〇二頁。

 

訳者あとがき

388頁 

「異化/同化 domestication/foreignization」

「同化/異化 domestication/foreignization」

※二か所

 

 

 

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目次、書影公開:ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルーー差異の倫理にむけて』秋草俊一郎・柳田麻里訳、フィルムアート社

2022年5月26日刊行予定の共訳書、ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルーー差異の倫理にむけて』(秋草俊一郎・柳田麻里訳、フィルムアート社)の目次・書影が公開されましたので、お知らせします。

 

翻訳がなぜスンダラスなのか──それは世界の文化政治経済を不平等を暴いからだ

本書の著者ローレンヴェヌ翻訳研究の第一人者のひとりである
ヴェヌ──現今翻訳が置かれている状況こそンダルなのだ
企業や政府宗教団体出版社などはいまや翻訳には成り立たない
だがそれゆえに翻訳に着目することでそれらが暗黙の裡に依拠する不均衡が暴かれる

聖書ホメロスの詩ンの議論ゲンンの理論日本や西アカの小説広告ビジネズム……
多様な分野の事例を通じて複雑でな諸問題が追及される

世の主流の価値観におもね「同化的圧力にマイの声に耳を傾け多様性を擁護す「異化的翻訳を提唱する本書こそグローバル時代を生きるために必読の書である

「翻訳は著作権法に疎まれ学術界では軽視され出版社や企業政府宗教団体からは搾取されると烙印を押されている翻訳があまりにも不利なあつかいを受けているのは支配的な文化的価値観や制度の権威に疑念をい気づきを引きおこすからだロダクンより

本書で著者が「翻訳のスンダルとはなにかそれは世界の文化政治や経済を不均衡だ世界で流通する翻訳英語からの翻訳が圧倒的な割合を占める反面英語への翻訳は少全書籍の三パーセ以下であるその割合ては少ない翻訳においても英訳はさまざな制約や制限本書で著者はその不均衡を──翻訳が文化にとこまれあるいはとこまれたに見せて文化を改変する様子を──克明に描きている
(訳者あとがきより

目次

イントロダクション

第一章 異種性
 マイナー文学を書くということ/マイノリティ化プロジェクト/言語学の限界/科学的モデル

第二章 著者性
 二次的な著者性/学問のバイアス/翻訳の再定義

第三章 著作権
 現況/矛盾まみれの「独自な著者性」/翻訳者の著者性の根拠/救済策

第四章 文化的アイデンティティの形成
 外国文化の表象/国内の主体の創造/翻訳の倫理

第五章 文学の教育
 教室での翻訳/翻訳文学の教育学

第六章 哲学
 翻訳により得られるもの/哲学翻訳の方略

第七章 ベストセラー
 受容/編集と翻訳/ハイブラウのベストセラー

第八章 グローバリゼーション
 商業と文化の非対称/トランスナショナルアイデンティティ/抵抗としての翻訳/モダニティを翻訳する/場所の倫理

訳者あとがき

 

 

filmart.co.jp

 

 

中村唯史・坂庭淳史・小椋彩編著『ロシア文学からの旅――交錯する人と言葉』ミネルヴァ書房

中村唯史・坂庭淳史・小椋彩編著『ロシア文学からの旅――交錯する人と言葉』ミネルヴァ書房

ミネルヴァ書房の各国別文学入門のシリーズです。

https://www.minervashobo.co.jp/book/b603558.html

私は「ロシア文学アメリカ文学」の項目を担当しました(pp.210-211)。

 

はじめに──ロシア文学の「現場」から始まる旅へ
地 図


 1 ロシア文学の時間
 2 ロシア文学の空間
 3 ロシア文学の言語


 第Ⅰ部 テクスト──ロシア文学の作家と作品

A 中世文学
 イントロダクション 中世文学
 1 『ボリスとグレープの物語』
 2 『イーゴリ軍記』
 3 『アヴァークム自伝』

B 19世紀の文学
 イントロダクション 19世紀のロシア文学
 1 ニコライ・カラムジン『哀れなリーザ』
 2 アレクサンドル・プーシキン『ベールキン物語』
 3 アレクサンドル・プーシキン『青銅の騎士』
 4 ニコライ・ゴーゴリ『査察官』(『検察官』)
 5 ミハイル・レールモントフ『現代の英雄』
 6 ニコライ・ゴーゴリ『外套』
 7 イワン・ツルゲーネフ猟人日記
 8 イワン・ゴンチャローフ『オブローモフ
 9 イワン・ツルゲーネフ『その前夜』
 10 フョードル・ドストエフスキー罪と罰
 11 アレクサンドル・ゲルツェン『過去と思索』
 12 フョードル・ドストエフスキー『白痴』
 13 レフ・トルストイ戦争と平和
 14 ミハイル・サルトゥイコフ=シチェドリン『ある町の歴史』
 15 ニコライ・レスコフ『魅せられた旅人』
 16 ニコライ・ネクラーソフ『ロシアは誰に住みよいか』
 17 レフ・トルストイアンナ・カレーニナ
 18 アレクサンドル・オストロフスキー『持参金のない娘
 19 フセヴォロド・ガルシン『赤い花』
 20 フョードル・ソログープ『光と影』
 21 マクシム・ゴーリキー『チェルカッシ』
 22 アントン・チェーホフ『谷間にて』
 23 アントン・チェーホフ『三人姉妹』
 24 マクシム・ゴーリキーどん底

C 20世紀の文学
 イントロダクション 20世紀のロシア文学
 1 アレクセイ・レーミゾフ『お陽さまを追って(ポーソロニ)』
 2 アンドレイ・ベールイ『銀の鳩』
 3 ヴェリミール・フレーブニコフ『カー』
 4 アレクサンドル・ブローク『十二』
 5 マリーナ・ツヴェターエワ『私の軽やかな歩み』
 6 エヴゲーニー・ザミャーチン『われら』
 7 ユーリー・オレーシャ『羨望』
 8 ウラジーミル・マヤコフスキー南京虫
 9 ニコライ・オストロフスキー『鋼鉄はいかに鍛えられたか』
 10 アンドレイ・プラトーノフ『ジャン』
 11 アンナ・アフマートワ『レクイエム』
 12 イサーク・バーベリ『ディ・グラッソ』
 13 イワン・ブーニン『アルセーニエフの人生 青春』
 14 ミハイル・ブルガーコフ巨匠とマルガリータ
 15 ミハイル・ショーロホフ『静かなドン』
 16 アレクセイ・トルストイ『苦悩の中を行く』
 17 ミハイル・ゾーシチェンコ『日の出前』
 18 ウラジーミル・ナボコフ『賜物』
 19 ボリス・パステルナーク『ドクトル・ジヴァゴ
 20 ワシーリー・グロスマン『人生と運命』
 21 アレクサンドル・ソルジェニーツィンイワン・デニーソヴィチの一日
 22 ヴェネディクト・エロフェーエフ『酔どれ列車,モスクワ発ペトゥシキ行』
 23 アンドレイ・ビートフ『プーシキンの家』
 24 サーシャ・ソコロフ『馬鹿たちの学校』
 25 ワレンチン・ラスプーチン『生きよ,そして記憶せよ』
 26 アンドレイ・シニャフスキー/アブラム・テルツ『おやすみなさい』
 27 ファジーリ・イスカンデル『チェゲムのサンドロおじさん』

D 現代の文学
 イントロダクション 現代のロシア文学
 1 スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』
 2 セルゲイ・ドヴラートフ『かばん』
 3 ヨシフ・ブロツキー『私人』
 4 リュドミラ・ウリツカヤ『ソーネチカ』
 5 ヴィクトル・ペレーヴィン『チャパーエフと空虚』
 6 ボリス・アクーニン『堕天使殺人事件』
 7 ウラジーミル・ソローキン『青い脂』
 8 リュドミラ・ペトルシェフスカヤ『私のいた場所』


E ロシアの詩
 イントロダクション ロシアの詩
 1 ロシア詩の黎明
 2 プーシキンとその時代
 3 市民詩と純粋芸術詩の時代
 4 象徴主義とアクメイズム
 5 アヴァンギャルドとオベリウ
 6 ソ連中─後期の詩


 第Ⅱ部 コンテクスト──ロシア文学とその周辺

A ロシアの思想・批評
 1 西欧派とスラヴ派
 2 ニヒリストと革命的民主主義者
 3 ナロードニキ思想とマルクス主義
 4 ロシア・コスミズム
 5 ロシア・フォルマリズム
 6 バフチンとその周辺
 7 モスクワ=タルトゥー学派

B ロシアの心象地理
 1 自己表象としてのペテルブルク神話
 2 他者表象としてのコーカサス
 3 原風景としての中部ロシア
 4 境界上のウクライナ

C ロシア文学の周辺
 1 ロシア正教・古儀式派(分離派)・セクト
 2 コサック
 3 ユダヤ
 4 ナロードとインテリゲンツィア
 5 メディアと読者
 6 亡命文学
 7 ソ連多民族文化
 8 絵画
 9 映画
 10 演劇
 11 音楽

D 世界の中のロシア文学
 1 ロシア文学とフランス文学
 2 ロシア文学とドイツ文学
 3 ロシア文学とイギリス文学
 4 ロシア文学と日本文学
 5 ロシア文学アメリカ文学
 6 ロシア文学と中国文学
 7 ロシア文学ラテンアメリカ文学


読書案内
人名索引
作品(著作)名索引
事項索引

たとえば紹介する作品の 選び方にしても、

未訳の作品がふくまれているなど、かなりひねったところもあり、

一読者としてしばらく楽しめそうです。

 

 

 


 

「書評 佐藤=ロスベアグ・ナナ編『翻訳と文学』」『れにくさ』第12号、2022年

書評を寄稿しました。

 

「書評 佐藤=ロスベアグ・ナナ編『翻訳と文学』」『れにくさ』第12号、2022年、264-267頁。

 

そこにも書きましたが、「翻訳研究の学術書」としては相当にふわっとした内容だと思います。いったいなんのためにこういった本はつくられてしまうのでしょうか。

 

 

 

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