訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

2023-01-01から1年間の記事一覧

2023年回顧

今年刊行した出版物は 1 ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』今井亮一・坪野圭介共訳、フィルムアート社 デジタル・ヒューマニティーズをはじめて本格的に日本近代文学に適用した研究の紹介です。 数の値打ち グローバル…

『ブルーノの問題』書評

アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』の書評を書いてくださったかたがた、どうもありがとうございます。 牧眞司 「語りの技巧を隠し味に、虚実が入り交じるスパイ物語」『SFマガジン』2024年2月号、158頁。 「少しシュールで乾いたユーモアの作品だ。意…

ジゼル・サピロ「文学作品はいかに国境を越えるのか(あるいは越えないのか)?--世界文学への社会学的アプローチ」MITIS Journal Vol.3 No.2 (2023), 31-46.

水野翻訳通訳研究所のジャーナルMITISに論文を訳しました。 ジゼル・サピロ「文学作品はいかに国境を越えるのか(あるいは越えないのか)?--世界文学への社会学的アプローチ」MITIS Journal Vol.3 No.2 (2023), 31-46. 以下のサイトから無料でDLで…

高田怜央『SAPERE ROMANTIKA』(paper company)『KYOTO REMAINS』(写真・遠藤祐輔、paper company)

詩人・翻訳家の高田怜央さんがご著書をご恵投くださいました。どうもありがとうございます。 第一詩集の『SAPERE ROMANTIKA』 honnosiori.buyshop.jp こちらは日本語の詩とその訳である英語の詩が掲載されている構成で自己翻訳になっています。 写真家遠藤祐…

ホイト・ロング「物語の科学――過去・現在・未来」『日本近代文学』第109集、2023年、182-188頁。

日本近代文学会の学会誌『日本近代文学』にホイト・ロング先生の文章を訳しました。 ホイト・ロング「物語の科学――過去・現在・未来」『日本近代文学』第109集、2023年、182-188頁。 「展望」のコーナーで、ご自身の研究について、 単著『数の値打ち』以降の…

佐峰存『雲の名前』思潮社

詩人の佐峰存さんから詩集『雲の名前』(思潮社)をいただきました。どうもありがとうございます。 佐峰さんのお名前は『て、わたし』という雑誌に掲載されていたイリヤ・カミンスキーの詩の翻訳で知りました(その後、『現代詩手帖』のアメリカ詩特集も読み…

川本直・樫原辰郎・武田将明編『吉田健一に就て』国書刊行会

編者の武田将明先生からご編書をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。 川本直・樫原辰郎・武田将明編『吉田健一に就て』国書刊行会 www.kokusho.co.jp 作家の吉田健一についての、(執筆陣ふくめ)豪華な本です。 武田先生は「〈芸術家としての批…

ホイト・ロング『数の値打ち―グローバル情報化時代に日本文学を読む』の序章が公開されました

ホイト・ロング『数の値打ち―グローバル情報化時代に日本文学を読む』の序章が公開されました。 19世紀医学界に巻き起こった統計的思考の導入をめぐる議論から 文学における「数の値打ち」が歴史的に再発見されていきます。 www.kaminotane.com www.kaminota…

アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房

共訳書が刊行になりました。 アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房 ボスニア出身のアメリカ作家のアレクサンダル・ヘモンの初期短編集です。 社会主義ユーゴスラヴィアの不条理な日常と、ゾルゲ事件がパラレルに語ら…

石塚久郎責任編集『イギリス文学入門新版[新版]』大修館書店

武田将明先生よりご共著書を恵投賜りました。どうもありがとうございます。 石塚久郎責任編集『イギリス文学入門新版[新版]』三修社 2014年に出された『イギリス文学入門新版』の増補改訂版になります。 武田先生はデフォーやスウィフトなど18世紀の作家や…

『ブルーノの問題』刊行記念トーク&朗読会のお知らせ

アレクサンダルヘモン『ブルーノの問題』(書誌侃々房)の刊行を記念して 共訳者の柴田元幸先生とトーク&朗読会をおこないます。 11月8日(水)19時半より、三軒茶屋の本屋&ギャラリー&カフェのtwililightさんにて。 対面ほか、配信もあるようです。 https:…

(書評)ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』(千野栄一訳、集英社文庫)

遅報ですが2023年10月15日(日)の『日本経済新聞』の「名作コンシェルジュ」のコーナーに寄稿しております。

『数の値打ち』書評まとめ

ホイト・ロング『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)の書評をまとめておきます。 荒木優太さん「文学は数で読め。ホイト・ロング『数の値打ち』をズカズカに読む一人読書会」 www.youtube.com 『日本経済新聞』2023年1…

ドゥブラヴカ・ウグレシッチ『きつね』奥彩子訳、白水社

訳者の奥彩子さんより、訳書をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。 ドゥブラヴカ・ウグレシッチ『きつね』奥彩子訳、白水社 内容説明 文学をめぐる冒険、その愛とアイロニー ノイシュタット国際文学賞受賞者であり、ロシア・アヴァンギャルドの…

アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房

今月発売予定の共訳書の情報が公開されました。 アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房 『私の人生の本』につづくヘモンの翻訳です。 何卒よろしくお願いいたします。 kyu.hanmoto.com ブルーノの問題 [ アレクサンダ…

横道誠『村上春樹研究--サンプリング、翻訳、アダプテーション、批評、研究の世界文学』文学通信

横道誠先生からご著書を恵投賜りました。どうもありがとうございます。 横道誠『村上春樹研究--サンプリング、翻訳、アダプテーション、批評、研究の世界文学』文学通信 拝読したいと思います。

「日本文学 語彙データで読む」『読売新聞』9月16日夕刊

9月16日の『読売新聞』夕刊に「日本文学 語彙データで読む」と題した、 共訳書『数の値打ち--グローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)の紹介を寄稿しています。

ルートヴィヒ・ティーク『フランツ・シュテルンバルトの遍歴』片山耕二郎訳、国書刊行会

献本を拝受しました。どうもありがとうございます。 ルートヴィヒ・ティーク『フランツ・シュテルンバルトの遍歴』(片山耕二郎訳、国書刊行会) 訳者あとがきによると、「あまりにポップでエンタメすぎる」ため訳されなかった「現代のライトノベルのような…

ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』正誤表

393ページ 後ろから2行目 「「意識の流れ」が問題になる第三章では」→「「意識の流れ」が問題になる第四章では」 395ページ 「文学」と(私たちが思っているもの)とは→「文学」(と私たちが思っているもの)とは

『グリーンランド――人文社会科学から照らす極北の島』(藤原書店)

研究者の中丸禎子さんより、ご共著書をいただきました。誠にありがとうございます。 『グリーンランド――人文社会科学から照らす極北の島』(藤原書店) 中丸さんは第8章、「セドナ×人魚姫 先住民表象の解体と人魚文学研究」を執筆されているようです。 www.f…

ホイト・ロング「日本語版への序文」(『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』)

フィルムアート社のサイト「かみのたね」で邦訳『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』に、著者ホイト・ロング先生がよせた「日本語版への序文」が公開されました。 ためしよみとしてご活用ください。 www.kaminotane.com

ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』フィルムアート社

共訳書、ホイト・ロング『数の値打ちーーグローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)が刊行になりました。 版元の紹介ページはこちら。 filmart.co.jp 北米のデジタル・ヒューマニティーズで日本文学を読んだらどうなるのか? 私小説や意識…

日本ポー学会 第14回年次大会・第16回総会

9月9日、日本ポー学会でお話させていただきます。 15: 45~16: 45 特別講演 「国語教科書とポー」 www.poejapan.org

「「遠読」以後――デジタルヒューマニティーズと文学研究」

共訳書ホイト・ロング『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』(フィルムアート社)刊行直前ということで、 『UP』2017年2月号に掲載した「「遠読」以後――デジタルヒューマニティーズと文学研究」という文章を公開します。 「遠読」以後――デジ…

ホイト・ロング『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』フィルムアート社

共訳書、ホイト・ロング『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』をフィルムアート社より8月末刊行予定です。 どうぞよろしくお願いいたします。 ↓版元による紹介文です。 filmart.co.jp 明晰かつ雄弁で、主張には細心の注意が払われた『数の値…

伊東信宏編『東欧演歌の地政学--ポップフォークが〈国民〉を創る』アルテスパブリッシング

奥彩子さんからご共著をご恵投たまわりました。どうもありがとうございます。 伊東信宏編『東欧演歌の地政学--ポップフォークが〈国民〉を創る』アルテスパブリッシング 奥さんは「麗しのブレナのはるかな旅」という章を執筆されているようです。 楽しみに…

『文庫で読む100年の文学』中公文庫

『文庫で読む100年の文学』(中公文庫)のウラジーミル・ナボコフ『ロリータ』の紹介を寄稿しています。 よろしければご覧ください。

脇田裕正『降り坂を登る――春山行夫の軌跡 一九二八─三五』(松籟社)

脇田裕正先生より、ご著書をご恵投賜りました。誠にありがとうございます。 脇田裕正『降り坂を登る――春山行夫の軌跡 一九二八─三五』(松籟社) www.shoraisha.com 「批評の終局の目的は、既に他によつて書かれたものに判決を下すための法則を造りだすこと…

「コンピュータは小説を書いているか?」(※『すばる』2017年6月号掲載)

『すばる』2017年6月号に寄稿した「コンピュータは小説を書いているか?」という文章を公開します。 コンピュータは小説を書いているか? 1、人工知能の時代 もはやこうした言い方も陳腐になりつつあるが、人工知能について注目すべき出来事がたてつづけに…

富山英俊『比喩と反語 アメリカの詩と批評』せりか書房

富山英俊先生より、ご著書を拝受しました。どうもありがとうございます。 購入したいと思っていたのでとてもうれしいです。拝読させていただきます。 富山英俊『比喩と反語 アメリカの詩と批評』せりか書房 honto.jp