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アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房

共訳書が刊行になりました。

 

アレクサンダル・ヘモン『ブルーノの問題』柴田元幸・秋草俊一郎訳、書肆侃侃房

 

ボスニア出身のアメリカ作家のアレクサンダル・ヘモンの初期短編集です。

 
社会主義ユーゴスラヴィアの不条理な日常と、ゾルゲ事件がパラレルに語られる「ゾルゲ諜報団」、サラエヴォのスナイパー通りでの生活が手紙によって舞いこむ「コイン」、ヘモン家のルーツが語られる「心地よい言葉のやりとり」……
 
たまたまアメリカに来て、戦争のせいで帰れなくなってしまった若者が苦しみながらも英語作家になっていく過程に書かれた作品は、特徴である自虐的なアイロニーも若さゆえか、より痛々しく映ります。

著者についてはこちらもご覧ください。

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【もくじ】



アルフォンス・カウダースの生涯と作品
ゾルゲ諜報団
アコーディオン
心地よい言葉のやりとり
コイン
ブラインド・ヨゼフ・プロネク&死せる魂たち
人生の模倣


訳者あとがき

 

八本の短編がおさめられています。

「島」「アコーディオン」「ブラインド・ヨゼフ・プロネク&死せる魂たち」「コイン」が柴田先生訳、「アルフォンス・カウダースの生涯と作品」「ゾルゲ諜報団」「心地よい言葉のやりとり」「人生の模倣」が秋草訳です。

 

www.kankanbou.com

 

 

 

『私の人生の本』(松籟社)も刊行中です!