訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年回顧

2020年も終わりです。今年も自分の仕事で印象深かったものをあげておきます。 1 (単著)『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会) 三冊目の単著を刊行できました。 2 (論文)「ソ連より愛をこめて――冷戦期日本における文化交流とソフト…

宮本文・桐山大介・小島尚人・千代田夏夫・ハーン小路恭子編著『Literature Ideas You Really Need to Know: From “Mimesis” to “Sexual Politics”/文学概念入門:〈ミメーシス〉から〈セクシュアル・ポリティクス〉まで』松柏社

宮本文・桐山大介・小島尚人・千代田夏夫・ハーン小路恭子編著 『Literature Ideas You Really Need to Know: From “Mimesis” to “Sexual Politics”/文学概念入門:〈ミメーシス〉から〈セクシュアル・ポリティクス〉まで』松柏社 宮本文先生・ハーン小路恭…

[文庫×世界文学 名著60]愛の記憶<5>「背徳の書」 謎解きに誘う…『ロリータ』ウラジーミル・ナボコフ著

『読売新聞』(11月8日)に『ロリータ』の書評を書きました。 新しくはじまった[文庫×世界文学 名著60]というシリーズの一冊です。 www.yomiuri.co.jp

2020年度 ナボコフ協会大会のおしらせ

2020年度 ナボコフ協会大会がオンラインでおこなわれます(詳細はリンク先)。 vnjapan.org

第5回現代文芸論研究発表会

出身研究科の現代文芸論の研究発表会に呼んでいただきました。どうもありがとうございます。 「特別企画」として 「『「世界文学」はつくられる 1827-2020』(東京大学出版会、2020)を読む、語る。」 という催しがオンラインで開かれます。 www.l.u-tokyo.a…

「意外で意義深い、ノーベル文学賞 米国の詩人、しかも女性、びっくり/商業的な小説家の受賞、多かったが」

意外で意義深い、ノーベル文学賞 米国の詩人、しかも女性、びっくり/商業的な小説家の受賞、多かったが 意外で意義深い、ノーベル文学賞 米国の詩人、しかも女性、びっくり/商業的な小説家の受賞、多かったが 「意外で意義深い、ノーベル文学賞 米国の詩人…

座談会「「世界文学」の現在」(『三田文学』二〇二〇年秋季号)

『三田文学』二〇二〇年秋季号で座談会「「世界文学」の現在」に呼んでいただきました(ほか参加者:小倉孝誠先生、巽孝之先生、司会:粂川麻里生先生)。 テーマについて、自分の本についてしゃべらせていただいております。お声がけ、どうもありがとうござ…

ミハイル・レールモントフ『現代の英雄』高橋知之訳、光文社古典新訳文庫

訳者の高橋知之さんからお恵みいただきました。どうもありがとうございます。 ミハイル・レールモントフ『現代の英雄』高橋知之訳、光文社古典新訳文庫 正直なところ、岩波文庫の中村訳がかなり古く(集英社の江川卓訳がすぐれていたが、やや入手が難しい)…

「「世界文学」、作為的な部分集合 国ごと異なる解釈に迫る一冊」

9月2日『朝日新聞』夕刊で新刊『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)についてインタヴューしていただきました。 「世界文学」、作為的な部分集合 国ごと異なる解釈に迫る一冊 以下から読むことができます。 「世界文学」、作為的な部…

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』書評まとめ

拙著 『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)にいただいた書評をまとめています。どうもありがとうございました。(随時追記します。) 小谷野敦先生『週刊読書人』2020年8月21日号 「この無機質な書籍の功徳 文学は少数派のものであり…

武田将明『デフォー『ペストの記憶』』NHK出版

武田将明先生からご著書をご恵投いただきました。まことにありがとうございます。 武田将明『デフォー『ペストの記憶』』NHK出版 NHKの番組「100分で名著」のテキストですね。 デフォー『ペストの記憶』自体も、武田先生が近年新訳を出されたばかりです。…

頭木弘樹『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』ちくま文庫

著者の頭木弘樹さんからご恵投いただきました。どうもありがとうございます。 頭木弘樹『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』ちくま文庫 www.chikumashobo.co.jp なぜ落ちは笑えない? どうして話が途中で終わるのか、などなど。落語に関する素直な疑…

エルヴィン・ナギ『革命記念日に生まれて――子どもの目で見た日本、ソ連』野中進訳、東洋書店新社

訳者の野中先生からご訳書をいただきました。どうもありがとうございました。 エルヴィン・ナギ『革命記念日に生まれて――子どもの目で見た日本、ソ連』野中進訳、東洋書店新社 ソ連史の、リアル。モスクワに生まれ、日本で育ち、粛清で父を失う――時代に翻弄…

日本比較文学会東北支部編『問題としての「アメリカ」――比較文学・比較文化の視点から』晃洋書房

高橋由貴・伊藤豊先生からご恵投賜りました。どうもありがとうございます。 日本比較文学会東北支部編『問題としての「アメリカ」――比較文学・比較文化の視点から』晃洋書房 国も個人も時代も、影響を受けずにはいられない存在、アメリカ。近代日本文学・文…

頭木弘樹『食べることと出すこと』医学書院

頭木弘樹さんからご著書を恵投いただきました。 頭木弘樹『食べることと出すこと』医学書院 出版社の紹介から引用します。 「食べて出すだけ」の人生は……なんて素晴らしいのだろう! 「飢えから、栄養不足による飢えを引いたもの」を体験した人はあまりいない…

書評まとめ

書評を書かせていただく機会が増えてきたこともあり、 一度いままで書いたものをこのエントリにまとめておきます(随時追加します)。 「David Damrosch, What Is World Literature? Princeton, New Jersey, Princeton UP, 2003, 324pp+xiii」『Slavistika』…

「村上春樹『一人称単数』どう読む」『読売新聞』2020年8月1日夕刊

本日の『読売新聞』夕刊に「村上春樹『一人称単数』どう読む」というお題で 文章を寄稿させていただきました(800字)。 よろしければご覧ください。 村上春樹さんの新刊「一人称単数」を、プロの読み手はどう読んだのか。1日付け夕刊文化面に、翻訳家の鴻…

ソ連より愛をこめて――冷戦期日本における文化交流とソフトパワー

論文を寄稿しました。 「ソ連より愛をこめて――冷戦期日本における文化交流とソフトパワー」『れにくさ』10巻1号、28 - 41頁、2020年4月 今回の『れにくさ』は沼野充義退職記念号で、二巻本です。 私の論文はこんな感じです。 いずれ電子化されて誰でも見れる…

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)

著書『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)が刊行されました。 www.utp.or.jp 日本の「世界文学全集」から・・・ アメリカの大学で使用されている最新の「世界文学アンソロジー」から… 百年前、ソヴィエト・ロシアで刊行されていた「…

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』詳細目次

今週刊行されます 『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)の詳細目次を公開します。 凡例 序章 「世界文学」とはなにか――ヴェルトリテラトゥーアの野望 1827-2019 1 ワイマールの邸宅で 2 ゲーテのまねびによって 3 「世界文学全集…

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』見本出来

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)の見本ができてきました。

書評:佐藤=ロスベアグ・ナナ『学問としての翻訳』みすず書房

書評を現在刊行中の『図書新聞』に寄稿しました。 「「学問としての翻訳」を日本に探り出そうとする試み 佐藤=ロスベアグ・ナナ『学問としての翻訳』みすず書房」『図書新聞』3454号、2020年7月4日。 2000字超書いております。 『図書新聞』は全国書店だけ…

【刊行日&目次】『「世界文学」はつくられる――1827-2020』東京大学出版会

(一部の方には)大変お待たせしております。 『「世界文学」はつくられる――1827-2020』(東京大学出版会)の刊行日が出ています。多くのオンライン書店では7月10日となっています。 本書は日本・ソ連・アメリカで、いろいろな「世界文学全集」の内容を実際…

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』正誤表

『「世界文学」はつくられる――1827-2020』の正誤表です。 V頁 12 精読と「意気な女」→13 精読と「意気な女」 23頁 注27 張隆溪『アレゴレシス――東洋と西洋の文学理論の翻訳可能性』水声社、二〇一六年。張隆溪『比較から世界文学へ』水声社、二〇一八…

ベルナルド・アチャガ『アコーディオン弾きの息子』金子奈美訳、新潮クレストブックス

訳者の金子奈美さんからご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。 ベルナルド・アチャガ『アコーディオン弾きの息子』金子奈美訳、新潮クレストブックス バスク語で創作する世界的な作家として著名な、ベルナルド・アチャガの550頁を超す大作です…

映画「ドヴラートフ レニングラードの作家たち」

だいぶ前に試写を拝見した映画の公開が6月20日に決まったようです。 映画「ドヴラートフ レニングラードの作家たち」 dovlatov.net 監督はアレクセイ・ゲルマン・ジュニア。 主演のミラン・マリッチが「むくつけき」男ドブラートフを見事に演じています。 フ…

コーリー・スタンパー『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』鴻巣友季子・竹内要江・木下眞穂・ラッシャー貴子・手嶋由美子・井口富美子訳、左右社

『日本経済新聞』5月23日に書評を寄稿しました。 コーリー・スタンパー『ウェブスター辞書あるいは英語をめぐる冒険』鴻巣友季子・竹内要江・木下眞穂・ラッシャー貴子・手嶋由美子・井口富美子訳、左右社 www.nikkei.com

[告知]『「世界文学」はつくられる――1827-2020』東京大学出版会

三冊目の単著の刊行が来月に迫りました。 『「世界文学」はつくられる――1827-2020』東京大学出版会 www.utp.or.jp 本ブログでも随時内容を告知していきます。 よろしくお願いいたします。

沼野充義『徹夜の塊3 世界文学論』作品社

沼野充義先生からご著書をご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。 沼野充義『徹夜の塊3 世界文学論』作品社 700ページをこす浩瀚な本になります。 www.hanmoto.com この本についてはとてもすぐに読み切れるような内容ではないですが、 第三部の…

沼野恭子『ロシア万華鏡――社会・文学・芸術』五柳書院

沼野恭子先生よりご著書をご恵投いただきました。 沼野恭子『ロシア万華鏡――社会・文学・芸術』五柳書院 ロシアの風土に生きる人々の暮らし、笑い、活力、そして懐しさ−。東京外国語大学教授・沼野恭子が2007年よりおよそ10年間に書き溜めたロシアに関…