沼野充義先生からご著書をご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。
沼野充義『徹夜の塊3 世界文学論』作品社
700ページをこす浩瀚な本になります。
この本についてはとてもすぐに読み切れるような内容ではないですが、
第三部の「詩と世界」が著者のごく初期の文章を収めているという点で興味深いです(「ルジェヴィッチ、あるいは生き残りの論理」1977年)。
著者の資質というか、根本は「マイナーポエット」愛好者であって(自分自身が詩人的なのですが)、本来なら「世界文学」のような大仰なテーマをあつかうはずではなかったのでしょう。
それが時代の変化とともになぜか「世界文学」に流れてしまったのですが、私は著者には今後むしろそういったマイナーポエットも研究でも一冊書いてほしいと思いました。(チェーホフはそこまでマイナーではないでしょう。)
沼野先生、どうもありがとうございました。