訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

2024年回顧

今年刊行した出版物は

 

〈著書・訳書部門〉

(戸塚学共編)『教科書の中の世界文学ーー消えた作品・残った作品25選』三省堂

 

戦後の国語教科書に掲載された外国文学作品を25人27作品セレクトし、年代逆順にならべました。解説、コラムも充実させました。

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(柳田麻里共訳)ジョージ・ソーンダーズ『ソーンダーズ先生の小説教室 ロシア文学に学ぶ書くこと、読むこと、生きること』フィルムアート社

 

現代アメリカ文学を代表する作家ジョージ・ソーンダーズによる、ロシア文学を範にした創作講座。ソーンダーズ先生の創作論だけでなく、ロシア文学の短編七編も訳しおろしの新訳で。

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今井亮一・落合一樹・高橋知之共訳)フランコモレッティ『遠読 新装版 <世界文学システム>への挑戦[新装版]』みすず書房

 

2016年に刊行して、2020年ぐらいから品切れになってしまっていた、フランコモレッティによるデジタル・ヒューマニティーズの元祖が新装版で復刊。お値段据え置き。旧版の誤植・誤字をあらためました。

 

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今橋映子井上健監修・編『比較文学比較文化ハンドブック』東京大学出版会

最新の比較文学の入門書に、「世界文学」ほかいくつか項目を寄稿しました。

 

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<雑誌論文・翻訳部門>

ジャスティン・ジャメール「ポール・オースターの思い出とアメリカにおける彼の著作の評判について少々」

ユリイカ』のポール・オースター追悼号に翻訳で参加しました。

オースターの秘書をしていた友人の詩人、ジャスティンに書いてもらうことができました。『ユリイカ』編集部の寛大さにも感謝です。

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ホイト・ロング「機械翻訳とともに生きることを学んで」『思想』2024年6月号

 こちらは昨年共訳した『数の値打ち――グローバル情報化時代に日本文学を読む』の著者、ホイト・ロングの最新の論考を訳出する機会を『思想』にいただきました。

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「戦争教材としてのティム・オブライエン待ち伏せ」 ――あるいは翻訳小説の効用」

『国際文学館ジャーナル』第二号

こちらは『教科書の中の世界文学』の副産物的な論文。「待ち伏せ」はなぜ国語教科書に採用され続けているのか、戦争教材の歴史をひもときました。

https://waseda.repo.nii.ac.jp/records/2001602

 

論考「国語教科書とポー」『ポー研究』第16号

こちらも『教科書の中の世界文学』の副産物その②。2023年9月に日本ポー学会でおこなった講演の活字化です。

www.poejapan.org

 

 

<WEB部門>

「なぜ日本の「国語の教科書」に外国文学作品が載っているのか?」Webアステイオン

webアステイオンからの依頼で書き下ろした原稿。『教科書の中の世界文学』の副産物その③になります。

 

www.newsweekjapan.jp

ミハイル・シーシキン「ナボコフのインクの染み」

ロシアのウクライナ全面侵攻開始の2周年に合わせて公開した短編の翻訳。

シーシキンさんにメールをして許可をいただきました。感謝です。

 

yakusunohawatashi.hatenablog.com

 

あとは書評が何本かあります。

 

刊行物以外では昨年に引き続き本屋のイベント(B&Bさん)に登壇させてもらったりもしました。国際シンポジウムにも登壇したりなどなど。

 

来年の予定は年明けにアップしたいと思います。

 

みなさん、よいお年をお迎えください。