訳すのは「私」ブログ

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第2回村上春樹研究セミナー 「言語と文化とメディアを超えて」@京都府立大学

もう一件告知させていただきます。

 4月20日(土)、京都府立大学でおこなわれます「第2回村上春樹研究セミナー」にお招きいただき、インタヴューしていただけることになりました。ありがとうございます。

 

第2回村上春樹研究セミナー

「言語と文化とメディアを超えて」

2019年4月20日(土) 13時~16時30分

京都府立大学 下鴨キャンパス 稲盛記念会館103号室

どなたでも歓迎(無料、予約不要、途中参加も可)

第1部 ロングインタビュー

世界文学をめぐる冒険

(日本大学准教授 秋草俊一郎先生)

第2部 講演(映像つき)

村上春樹の「納屋を焼く」と

イ・チャンドンの『バーニング』

(広島大学非常勤講師 山根由美恵先生)

総合司会:横道 誠(京都府立大学准教授)

主催:村上春樹研究フォーラム

 

 

詳しくは↓以下まで。

 

sites.google.com

 

エミリー・アプター『翻訳地帯』合評会@津田塾大学

エミリー・アプター『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』(慶應義塾大学出版会,2018)の合評会を開催していただけることになりました。

 

津田塾大学言語文化研究所「世界文学の可能性」プロジェクト主催


エミリー・アプター『翻訳地帯』合評会

 

Emily Apter のTranslation Zone: A New Comparative Literature (2005)は9.11 同時多発テロを背景に、スピヴァクが「死」を宣言した人文学の新たなあり方を「翻訳(不)可能性」に見出した論考で、翻訳の行為を思想化した大変興味深い作品です。昨年4月、およそ13 年を経て日本語版『翻訳地帯』が慶應義塾大学出版会から出版されました。日本語版出版に至るまでの間に翻訳研究はさらなる展開を見せ、最近では「クリエイティブ・(リ)ライティングとしての翻訳」やアダプテーション研究との接近など様々な議論が巻き起こりつつあります。
このような変化の中で『翻訳地帯』をどのように評価できるか講評と応答をおこない、翻訳研究と人文学研究のさらなる可能性について議論を深めたいと思います。どうぞ、ふるってご参加ください。


4 月13 日(土)14〜17 時
津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス1F会議室(SA120)


― 評者 ―
早川敦子(津田塾大学
本橋哲也(東京経済大学
洪貴義(法政大学・非常勤講師)

― 応答 ―
エミリー・アプター『翻訳地帯―新しい人文学の批評のパラダイムに向けて』共訳者
山辺弦(東京経済大学
秋草俊一郎(日本大学
坪野圭介(和洋女子大学・非常勤講師)
今井亮一東京大学・博士課程院生)

― 司会 ―
早尾貴紀東京経済大学
※ 要参加申込み(定員40 名)、参加費無料

 

問い合わせ、参加申し込みなど、詳細は以下のウェブサイトまで。

www2.tsuda.ac.jp

 

頭木弘樹編『トラウマ文学館――ひどすぎるけど無視できない12の物語』ちくま文庫

頭木弘樹編『トラウマ文学館――ひどすぎるけど無視できない12の物語』(ちくま文庫)で、二編翻訳をさせていただきました。

 

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以下が収録作品のラインアップです。

直野祥子「はじめての家族旅行」

原民喜「気絶人形」

李清俊「テレビの受信料とパンツ」

フィリップ・K.ディック「なりかわり」

筒井康隆「走る取的」

大江健三郎「運搬」

フラナリー・オコナー「田舎の善人」

深沢七郎「絢爛の椅子」

フョードル・ドストエフスキー「不思議な客」

白土三平「野犬」

夏目漱石「首懸の松」

アレクサンドル・ソルジェニーツィン「たき火とアリ」

(本来の目次からはなぜかロシア作家のみ、名前がけずられ、名字だけになってしまっていて、ちょっと嫌なので直したのですが)

 

私は

フョードル・ドストエフスキー「不思議な客」(『カラマーゾフの兄弟』より)と、

アレクサンドル・ソルジェニーツィン「たき火とアリ」

の二編を担当させていただきました。

 

このアンソロジーは、「トラウマ」になってしまうような作品ばかりを集めた一風変わったアンソロジーです。

 

冒頭のマンガ、直野祥子「はじめての家族旅行」で、かなりガツンとやられます。

 

 

頭木さん編の前作のアンソロジー『絶望図書館』もとてもおもしろいので、ぜひ。

 

頭木弘樹編『絶望書店――夢をあきらめた9人が出会った物語』河出書房新社

頭木弘樹さん編『絶望書店――夢をあきらめた9人が出会った物語』(河出書房新社)に、作品を推薦しました。

 

この本は一風かわったアンソロジーで、「夢のあきらめ方」をテーマにした作品ばかり集めています。

 

それぞれ推薦者がいて、世界各地のいろいろな作品がひとつのテーマのもとにあつめられています。

 

私が推薦したのは、文学作品ではなく、BUMP OF CHIKENの「才悩人応援歌」という歌です。ほかの作品はこんな感じです

 

 山田太一「断念するということ」

 

ベートーヴェン「希望よ、悲しい気持ちでおまえに別れを告げよう」頭木弘樹

 

ダーチャ・マライーニ「マクベス夫人の血塗られた両手」香川真澄訳

 

ハインリヒ・マン「打ち砕かれたバイオリン」岡上容士訳

 

ナサニエルホーソン「人生に隠された秘密の一ページ」品川亮訳

 

連城三紀彦「紅き唇」

 

豊福晋「肉屋の消えない憂鬱」

 

藤子・F・不二雄「パラレル同窓会」

 

クォン・ヨソン「アジの味」斉藤真理子訳

 

 

くわしくは、頭木さんのブログも見てみてください。

 

ameblo.jp

 

コメントしました。

 

 

ノーベル文学賞に関連して、時事通信社とNHKにコメントを出しました。

 

(NHKのほうはすでになかったです)

 

www.jiji.com

時事通信社の方は年明け後もう一件ほど出しましたが、ネットでは出てきませんでした。

2019年展望

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 

2019年の刊行予定をアップしておきます。

 

・(翻訳)マシュー・レイノルズ『翻訳――訳すことのストラテジー』(白水社)2月末

 

OUPのa very short introductionシリーズの一冊です。翻訳指南書というわけではなく(もちろんまったく役に立たないわけではないですが)、翻訳についていろいろ考えてみましょう、という本です。文芸翻訳に限らず、実務通訳から、グーグル翻訳やファンサブ、漢文訓読や漫画の翻訳など、多様な実例をおさめています。

 

 

 ・(共編訳)『アンソロジー企画(仮)』(三省堂)夏

 

アプターやモレッティが世界文学の理論編なら、こちらは実践編になるはずです。この本も2016年の秋から一年以上にわたって編集会議をおこなってきました。現在の世界で、文学を読むとはどういうことなのか。それは耳ざわりのいいことばだけではなく、片隅から聞こえてくる「ノイズ」のようなものにも耳を傾けるような態度になるはずです。新訳も多数収録しています。

 

 

・(アンソロジー参加)頭木弘樹編『トラウマ文学館--ひどすぎるけど無視できない12の物語』(ちくま文庫)2月

 

いち訳者として参加させてもらいました。『絶望名人カフカの人生論』『NHKラジオ深夜便--絶望名言』の、文学紹介者として活躍中のあの頭木さんのアンソロジーです。二作訳しましたが、なにを訳したのかはお楽しみ。

 

 

2019年は、このあたりが出ていくはずです(まだあるかも…)。よろしくお願いいたします。

2018年回顧

2018年も終わりですね。今年は昨年力をためた分の成果をいくつか出すことができました。

自分の仕事で印象深かったものを三つ、あげておきます。

 

1 (単著)『アメリカのナボコフ――塗りかえられた自画像』(慶應義塾大学出版会)

七年越し、二冊目の単著を出すことができました。

 

2 (共訳)『翻訳地帯――新しい人文学の批評パラダイムにむけて』(慶應義塾大学出版会)

一年以上読書会を重ねて、やっとだせました。今年は慶應義塾大学出版会さん(の村上さん)にお世話になりました。

 

3 「「中西部のある大学」――佐伯彰一の見た「世界文学」(上)」『UP』5月号、33-40頁。

「世界文学の「発明」、マディソン、一九五〇年――佐伯彰一の見た「世界文学」(下)」『UP』47巻6号、2018年6月、6-13頁。

今年は新規の論文はほとんどないのですが、唯一これが次年度につながる感じです。

 

次点 (共訳)『ナボコフコ・レクション ルージン・ディフェンス/密偵』(新潮社)

初稿を送ったのが昨年、諸般の都合で異様に時間がかかりましたが、なんとかこちらも出すことができました。

 

 

 

 

 

来年の刊行予定は元旦にアップしようと思います。

みなさん、よいお年をお迎えください。

 

なお、今年出た・読んだ本で三つあげるなら――(ペイしなそうな人文書・研究書の翻訳から選んでみました)。

 

・ 張隆溪『比較から世界文学へ』鈴木章能訳、水声社

 

ハビエル・アスペイティアヴェネツィアの出版人』 八重樫克彦、八重樫由貴子訳、作品社

 

オリガ・ブレニナ=ペトロヴァ『文化空間のなかのサーカス』桑野隆訳、白水社
 
・(番外)マイケル・エメリック『てんてこまい―文学は日暮れて道遠し』五柳書院

日本語の本ですが、海外著者なので。