訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

Justin Jamail, Exchangeable Bonds, Hanging Loose Press. 2018

 ジャスティン・ジャメールさんから詩集をいただきました。

  

 Justin Jamail, Exchangeable Bonds, Hanging Loose Press. 2018

 

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ジャスティン、どうもありがとうございました!

ひとつ詩を紹介してみました。

ふたつの出会い

 

シープ・メドウ

 

最初、ぼくが

セントラル・パークを

深夜に歩いていて、

望遠鏡をもったひとに

出会った。

 

男はぼくを

人ごみに招き入れ、

ぼくは列に並んで土星を見た――

象牙クライスラー・ビルみたいだった。

 

 --From "Two Encounters"

 

Poetry. "You can sense the benign influence of such major New York School figures as Kenneth Koch and Paul Violi in Jamail's exclamatory poems...This book is worthy of its legacy."--David Lehman

 

This is Justin Jamail's first collection. A native Texan and a former resident of Japan, he now lives in New Jersey with his wife, the writer Amber Reed and their two children. Justin is the Deputy General Counsel of the Metropolitan Opera.

 

 

 

Максим Д. Шраер, Исчезновение Залмана: Рассказы, Москва: Книжники, 2017.

マキシム・シュライヤー先生からいただきました。

 

Максим Д. Шраер, Исчезновение Залмана: Рассказы, Москва: Книжники, 2017.

 

『ザルマンの失踪』、表題作をふくむ短篇集で、「ユダヤ人の生活」シリーズの一冊です。このシリーズにはシュライヤー先生のお父さんの作家、ダヴィッドの作品もはいっています。

 

シュライヤー先生はナボコフの専門家ですが、最近は作家としても旺盛に活動されています。すばらしい。

 

https://knizhniki.ru/catalog/9785995305507/

 

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どうもありがとうございました。

2020年展望

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 

2020年の刊行予定をアップしておきます。

 

・(単著)『世界文学論(仮)タイトル未定』某大学出版社、2020年前半

 

本格的かつまったく新しいタイプの研究書です。日・米・ソの世界文学をあつかいながら、同時にすべての世界文学論を破壊します。それらは再生できません。

 

 

 ・(翻訳)『???』(白水社)年内?

 

スケジュール的にはかなり厳しいですが・・・。小説や論文集のようなものではありません、とだけ。ただ分厚いです。

 

 

2020年は、このあたりが出ていくはずです(まだあるかも…)。よろしくお願いいたします。

2019年回顧

2019年も終わりです。今年も自分の仕事で印象深かったものを三つ、あげておきます。

 

1 (編訳)『世界文学アンソロジー――いまからはじめる』(三省堂

2016年から編集していた本を出せました。

 

2 (翻訳)『翻訳――訳すことのストラテジー』(白水社

英語の単独訳書はなにげに初めてだったのか。

 

3 「日本人はナボコフをどう読んできたか――『ロリータ』を中心に」『言語文化』36号、2019年、3-22頁。

今年唯一の論文になりました。

 

あとは久しぶりに国際学会で発表したことも、来年以降につながる感じがします。

 

 

 

 

来年の予定は元旦にアップしようと思います。

みなさん、よいお年をお迎えください。

 

なお、今年出た・読んだ本で三つあげるなら――(ペイしなそうな人文書・研究書の翻訳から選んでみました)。紀伊國屋じんぶん大賞(一種の「本屋大賞」ですね)とかにとりあげられていないやつで。

 

・フィリップ・アモン『イマジュリーーー19世紀における文学とイメージ』中井敦子・福田美雪・野村正人・吉田典子訳、水声社

 

ルイ・クペールスオランダの文豪が見た大正の日本國森由美子訳作品社

 

・マーティン・プフナー『 物語創世――聖書から〈ハリー・ポッター〉まで、文学の偉大なる力』塩原通緒・田沢恭子訳、早川書房
 

 

 

 

 

 

ギジェルモ・カブレラ・インファンテ『気まぐれニンフ』山辺弦訳、水声社

山辺弦さんより、ご訳書をご恵投たまわりました。

ギジェルモ・カブレラ・インファンテ『気まぐれニンフ』山辺弦訳、水声社

インファンテの没後に出版された作品とのことです。

 

《もう40年以上も前のことなのに、いまだに彼女の姿をまさにいま見ているかのように思い出せる。その時以来、わたしはただの一日も彼女を思い出さない日はなかった。》
魅力あふれる16歳の少女エステラとの運命的な出会いから愛の逃避行におよぶ主人公。ハバナの街を巡るひと夏のアヴァンチュールの終着点とは? 永遠なる《ニンフ》との思い出を言葉遊びに溢れた軽妙洒脱な会話で描き出す、言葉の曲芸師カブレラ・インファンテの快作。

 

インファンテと言えば実験的な作風で知られていますが、翻訳にあたって工夫が凝らされているようです。

 

今回翻訳にあたってもっても気をつけたのは、言語遊戯と、物語の筋や含意という両輪を、日本語においてもうまく両立させることだった。そのために様々な試みをおこなったのだが、第一に断っておかなくてはならないのは、言語の可能性を探求した原著の精神を写しとるための唯一可能な手段として、しばしば原文の位置から思いきり飛び上がり、まったく独自の言語遊びや表現などを加えたり、時には通常なら誤訳となりかねないニュアンスをも、一番ふさわしい訳と信じて取り入れたりしたことである。

山辺弦「訳者あとがき」

 拝読するのが楽しみです。山辺さん、どうもありがとうございました。

 

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www.suiseisha.net

書評まとめ

今年書かせてもらった書評をまとめました。

大半が『読売新聞』「[現代×文芸 名著60]」で書いたものになります。

 

宮本輝『骸骨ビルの庭 上・下』講談社文庫

『読売新聞』5月9日

 

鴻巣友希子『謎解き『風と共に去りぬ』』新潮選書

静岡新聞』5月26日

 

長嶋有ジャージの二人集英社文庫

『読売新聞』6月27日

 

町田康夫婦茶碗新潮文庫

『読売新聞』8月20日

 

筒井康隆朝のガスパール新潮文庫ほか

『読売新聞』10月22日

 

・ノラ・イクステナ『ソビエト・ミルク』新評論

日本経済新聞』12月7日

www.nikkei.com

 

・古川日出夫『女たち三百人の裏切りの書』新潮社

『読売新聞』12月22日

www.yomiuri.co.jp