訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

スイス文学会編『スイス文学・芸術論集―-小さな国の多様な世界』鳥影社

川島隆さんからまたまたご共著をいただいてしまいました。

どうもありがとうございます。

 

出版元のサイト

https://www.choeisha.com/pub/books/56124.html

 

 

 

  • スイスをスイスたらしめているものは何なのか。文学、芸術、言語、歴史などの総合的な視座から、小さな国の大きく豊かな存在の秘密を明らかにする。

目次

  • 大串紀代子 『私たちスイスの立場』 —カール・シュピッテラーの演説
  • 曽田長人 J・R・V・ザーリスのスイス観 —冷戦期の中立理解を手がかりに
  • 中川裕之 多言語グラウビュンデンのレト・ロマン語方言の書きことば成立の歴史 識字教育につながる聖書翻訳とその文学的開花例としての抒情詩
  • 川島隆 シャルル・トリッテンの『ハイジ』後編 —スイスの国民的アイデンティティとの関連で
  • 鍵谷優介 ヘルマン・ヘッセとスイス —「郷土愛」と「ナショナリズムからの離脱」
  • 若林恵 ポリフォニーの響き —ローベルト・ヴァルザーの散文における音楽性
  • 新本史斉 「チビノヤコプリ ジジノヤコプニ ヨロシク ヘディ」あるいはフリードリヒ・グラウザーの探偵小説『体温曲線表』における言語の複数性と言語の彼岸
  • 関口裕昭 マックス・フリッシュ『アンドラ』におけるユダヤ人像 —バッハマン、ツェランとの伝記的関係からの考察
  • 松鵜功記 罪なき者の罪 —ルーカス・ベアフース『100日間』におけるヨーロッパ理念の解体と当事者性について
  • 橋本由紀子 二種類の小人が意味するもの—クリストフ・バドゥー他『連邦警官ショッホ—赤いとんがり帽子作戦」における小人のモチーフ
  • 須永恆雄 アドルフ・ヴェルフリ —無限増殖混淆曼荼羅—字と絵のカオス・コスモス

 

 

川島隆さんは「シャルル・トリッテンの『ハイジ』後編 —スイスの国民的アイデンティティとの関連で」を書かれていますね。

 

関係ないですが、私がスイス文学で一番好きな作家はローベルト・ヴァルザーで、

それもゼーバルトの『鄙の宿』を読んで、読んでみたからなんですよね。

 

 『タンナーきょうだい』とか好きです(最近訳もでたようですが未見)。

 

あまりにドイツ的なものより、オーストリアとかスイスとかの文学が気になりますね。

Nabokov and Hearn: Where the Transatlantic Imagination Meets the Transpacific Imagination

論文を寄稿した本が刊行されました。

 

"Nabokov and Hearn: Where the Transatlantic Imagination Meets the Transpacific Imagination," Nabokov Upside Down. Evanston: Northwestern University Press. 2017. pp. 158-168.

 

いや、3月にでたのは知っていたのですが、版元からなぜか執筆者見本が送られてこず、再三問い合わせて送ってもらえた次第。

 

この本についてはこちらもどうぞ。

 

yakusunohawatashi.hatenablog.com

2012年1月にブライアン・ボイドのおひざ元、オークランド大学でおこなわれた国際ナボコフ学会での発表をもとにしています(懐かしい)。

 

目次は以下の通りです。

 

Introduction / Brian Boyd --

 

Part 1. Upside down : matter to mind.

 

Reflections on (and of) trees in Nabokov / Stephen H. Blackwell --

 

Backward, contrariwise, downside up : thinking in different directions in Nabokov / Susan Elizabeth Sweeney --

 

Belly and brain, mind and matter : an upside-down look at Nabokov's humor / Paul Benedict Grant --

 

Some foodnotes to Nabokov's works / Lara Delage-Toriel --

 

"I speak like a child" : orality in Nabokov / Monica Manolescu --

 

Doubled vision : autoscopic phenomena in Nabokov's fiction / Naomi Olson --

 

Restoration or regression? : the lure of the past in Nabokov's fiction / Julian W. Connolly --

 

Masters and servants : upstairs and downstairs in Nabokov / Galya Diment --

 

On pity and courtesy in Nabokov's ethics / Dana Dragunoiu --

 

 

Part 2. Right way round : past to future.

 

Nabokov and Hearn : where the transatlantic imagination meets the transpacific imagination / Shun'ichiro Akikusa --

 

"And if my private universe scans right . . ." : the semantics of meter in Nabokov's poetry--and worldview / Stanislav Shvabrin --

 

In search of the real poet : Nabokov's Pushkin essay revisited / David Rampton --

 

Nabokov for those who hate him : the curious case of Pnin / Robert Alter --

 

"My poet's fiery orb" : "Pale fire" and its creative context / R.S. Gwynn --

 

From Onegin to Ada : Nabokov and the transnational imperative / Marijeta Bozovic --

 

Turning the myth upside down : from Humbert and Lo to Hubert and Flo, or, Reading the particulars / Yannicke Chupin --

 

Afterword / Brian Boyd.

 

ボイド、コノリー、スィーニー、ディメント、ランプトンといったナボコフ研究の重鎮クラスから、

ブラックウェル、ドラグノー、シュバーヴリン、ボゾヴィッチといったその下の世代の中心的な学者、

あるいはかなりの若手まで幅広い世代の論考が収録されています。

また、キーノート・スピーチを担当したロバート・オルターの文章も目玉として収録されています。

 

ブライン・ボイドのイントロダクションより。

 

Japan has a very active group of scholars, both Anglicists and Slavists, who work on Nabokov. Among them, Shun'ichiro Akikusa is widely regarded as the leading young researcher. In "Nabokov and Hearn: Where the Transatlantic Imagination Meets the Transpacific Imagination" he answers a simple question that has baffled readers of Nabokov for decades: [. . .] Nabokov knew little of Japanese culture--[. . .] but he would have been trilled too to find Shun rediscovering his first creative link to Japan. pp 9-10.

 

 Thank you, Brian!

 

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『プニン』についてのすぐれた指摘のあるロバート・オールター の主著です。
 
 
オークランド大会の前の国際ナボコフ学会京都大会の記録がこれです。
 

河原清志『翻訳等価再考――翻訳の言語・社会・思想』晃洋書房

 河原清志先生からご高著をご恵投いただきました。誠にありがとうございます。

 

河原清志『翻訳等価再考――翻訳の言語・社会・思想』晃洋書房

 

博士論文の書籍化、ということで、かなり専門的な内容ですが、

巻末の「主要概念の定義集」や文献リストは参考になりますし、

本文中にも主要な理論が抜粋とともにコンパクトに整理されているので、

実用的な面ももっていると思います。

 

かなり翻訳研究の学術書の出版に力をいれている晃洋書房さんからの出版というのもいいですね。

 

河原先生、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

郭南燕著『志賀直哉で「世界文学」を読み解く』『比較文学』 59巻、2017年、213-215頁。

書いた書評が掲載されました。

 

南燕著『志賀直哉で「世界文学」を読み解く』『比較文学』 59巻、2017年、213-215頁。

 

比較文学』に書評を書かせていただくのは二回目でしょうか。

 

学会誌の華は書評で、ここだけは届くとすぐ読んでしまいますね。

 

 あまり一般の人の目に触れる機会がないのが残念ですが、

(おもしろいものは)新聞書評の百倍おもしろいですよ。

 

 

 

松本昇・中垣恒太郎・馬場聡編『アメリカン・ロードの物語学』金星堂、2015年、『越境する言葉、紡がれる文学』大阪大学言語社会学会

後藤篤さんより共著書と論集をご恵投いただきました。

 

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後藤さんは前者に「逸脱の修辞学――『ロリータ』におけるロードの法」、後者に「翻訳のポリティクスーーウラジーミル・ナボコフジョージ・スタイナー批判をめぐって」という論文をご寄稿されています。

 

後者は非売品のようで、入手がむずかしかったのでうれしいです。

 

後者にはいまをときめく松本健二先生、宮下遼先生などもご寄稿されていますね。

 

後藤さん、まことにありがとうございました。

 

コンピュータは小説を書いているか?

記事を寄稿しました。
 
「コンピュータは小説を書いているか?」『すばる』 2017年6月号、168-176 頁。
 
先月に続いての登場になりました。
 
コンピュータが書いたとされる小説について書いています。
 
いちおうメインは『真実の愛.wrt--申し分ない小説』という2008年にロシアで出版された小説です。
 
http://izvestia.ru/news/332812

prochtenie.ru

村上春樹の文体をプログラミングで模倣したロシア語小説を実際に読んでみました。

 

ほかにもこんなあたりに触れながら書いています。
 
 
 
 
 

青地伯水『文学と政治――近現代ドイツの想像力』松籟社

川島隆さんから共著書をご恵投いただきました。

 

 川島さんは「「革命なんかに入らなければよかった!」-―ヨハンナ・シュピーリ後期作品に見る労働運動のモチーフ」という章をお書きになられています。

 

 

2014年10月に京都府立大学でおこなわれた日本独文学会秋季研究発表会を出発点にした共同研究の内容をまとめたもののようで、西尾宇広さんほか若手の研究者が多く論考をよせています。

 

最近各方面からいただいてばかりで恐縮です。

 

(関係ないですが、首が痛くてまわりません)