クルマンセイト・バトルハン氏より『アバイ』をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。
『アバイ』(イブラギム クナンバエフ詩集 叙事詩 訓戒の書)花伝社、2020年。
カザフの国民詩人、アバイ・クナンバエフの詩集です。
日本語での初の本格的な紹介ではないでしょうか。
国会図書館にもいまのところ所蔵がない?ようですので、内容をくわしく紹介しておきます。
非売品ですが、3000部刷られた旨奥付に記載されています。
内容は、トカエフ大統領による序文、そしてアバイによる詩ですが、
詩は「詩集」「訓戒の書」の二つに分かれています。
それぞれの訳者は以下の通り。
詩集
翻訳:
アリプバエヴァ・ジュルドウズ(1-25)
ボランクロヴァ・サマル(26-58)
シャダエヴァ・マデイナ(59-114)
カリベック・ジャナル(115-149)
監修・翻訳:西村幹也
翻訳協力:リヤス・クグルシン
訓戒の書
翻訳:
アンダソヴァ・マラル(1-15)
カリベック・ジャナル(16-19,26-37,39, 44-5)
アリプバエヴァ•ジュルドウズ(38)
ヌルトレウ・ジャナル(20-25, 40-43)
監修・翻訳:坂井弘紀、増島繁延
目次
力スムージョマルト・トカエフ アバイの遺産は人類の宝……3
詩集
1855 -1881
東洋の詩人のように……19
アルフアベットの歌……20
おちつけ、おちつけ、我が心……22
1882 -1883
初雪の鷹狩りに……27
1884
美しく叩き延ばした真っ白い銀のような広い額……33
1885
若い頃、科学をよく理解していなかった……37
1886
歳をとり、力衰え、増える願い……41
年老いて、悲しみに暮れ、眠りは浅く……44
狩人たるイヌワシが逃すモノがあるだろうか? 訓練されて、放たれて……47
大衆よ、カザフ人よ、哀れな人々よ……48
金持ちたちは集めた財産を守らせて……50
友にも、敵にも、失望した……51
道に迷った者はひたすら前へ、その後に道ができる……54
たとえ短くとも青春……55
若者たちよ、おふざけは安く、ほほえみは高い……58
王たる神に、祈り捧げる……63
市場を見ていると、誰もが行くところらしい……64
寄宿合で学んでいる……65
科学を身につけることなく奢るな……69
大きな太くて豊かな(まるで棍棒のような)前髪と、アシのような耳を持つ……73
夏……75
後悔だらけの人生は過ぎ去った……78
1887
忍耐もなく、恥も知らぬ、怠け者……83
他所の土地にいたならば……87
詩は言葉の王、言葉の粋……94
1888
嘆き悲しむ……親しい者が亡くなって……101
秋……104
11月、12月の2ヶ月……106
冬……108
風無き夜の明るい月……110
1889
魂は死んだが、見た目は元気だ……113
これでやつとボルスになった……115
誰かが誰かより優れているのなら……122
ボルスは喜ぶ……124
教養のある言葉が……127
8節のスタンザの詩……129
あなたの魂が光に照らされているなら……138
詩を書くのは、気晴らしのためではない……140
知恵の源は冷たい氷のようだと知る……142
愛情と、情熱は別物……143
私の屈辱的な魂……144
私をどうしようというの?……146
彼の願い……150
彼女の返事……152
腰にいたる太い三つ編み……155
永遠の友情はない……156
書春の炎はいずこ?……158
闇に落ちた魂は光を放たぬ……160
トグルがいかに最善を尽くそうとも、トルバルを追い越すことは決して無い……161
1890
バイが少ない……165
薬が見つからない……168
いい歳になった……170
すべてに退屈できたとしても……173
時に、頑固な魂は……175
春、真っ只中……176
式や祝いに出て……180
親の目を喜ばせる……182
タイに乗って……184
1891
世紀末の若者たち……189
見えるモノにしか考え及ばず……190
若い炎が燃えさかり……192
赤くなっだり、青くなったり……195
君は私の瞳……197
無学者を卑しめてきた……202
なぞなぞ……204
なぞなぞ…… 205
1892
心よ、何を求めているのだ?……209
心臓よ、もう動くな……211
悲しみは学識から……212
オスパンへ……215
1893
熱くさせたり、冷ましたり……229
お調子者……220
善きは長生きせぬものか……223
1894
警いの後に別れ……227
11月に人生が留まったまま……229
今の若者たちにはあきれるばかり……231
愛の言葉は沈黙......232
あれこれすぐに誘惑されるな……233
かつての姿……235
アブドラハマンが臥せったとき……237
アブドラハマンへ……241
カキタイからアブドラハマンへ 代筆......... 243
1895
いろいろ私は言い続けてきた……247
脂を食べねぱ空腹は満たされぬのか?……246
少年時代は死んでしまった、気づいているか?……250
羊が川を渡っても、泥水に脂は着かぬ........ 251
自然は死ぬが、人は死なぬ……253
アブドラハマンが召されたとき……254
生前のオスパンおじさん……256
生前のアビシュ……257
アブドラハマンが亡くなったとき……252
アブドラハマンの死に……259
アプドラハマンの死に……262
アブドラハマンへ……263
アブドラハマンが亡くなったとき、自らに向けた慰めの言葉……265
アブドラハマンの妻マギッシュに言った慰めの言葉……268
アブドラハマンの妻マギッシュに送ったジョクタウ……271
従兄弟が亡くなったときに言ったこと……277
愛情、友情を育てる……279
1896
家畜を友とする人の悩みは家畜だけ……283
生んでくれた両親はおらず……284
ある美女はハーンのもとで……285
時計の音は楽しみではない……288
世界は夢で溢れている……289
人生のひととき……292
雨雲が裂けて……293
1897
これからの時代は青い春のよう……297
褒められたからと人を信じるな……299
アッラーと言うは簡単……300
ただの叫び声……301
便りを送る……302
惨めに運命に翻弄される……303
耳から入り、心に染みる……304
あの忘れられぬ楽しき日々よ、いずこに……306
1898
民衆は派閥を作り……309
威勢良く燃え立つ炎のように……311
邪悪な世界に奪われている、何ができる? ...... 312
死んで入る墓は冷たいだろうか?……373
心に志なくば……315
ジャマンバラの息子の死に……326
日々は続く……317
痛んだ心は、力なく鼓動する……318
ロバ……319
1899
若い頃を覚えているか?……323
心破れて……324
人間なんて糞袋……325
子犬を育てて犬にしたら……326
楽しめず、愛せず……327
君は青空を仰ぎ、育った……328
1900
心よ、何を感じているのだ?……331
影が伸びて……333
1901
若さに自惚れるな……337
恥ずかしいと言うのは口だけ……338
枯れ葉のような希望を持ち……339
クムズはカザフ人に……340
君の雄弁なる舌……342
1902
美しい華やかな蝶……346
アッラーの存在も、その言葉も真理なり……346
心は海、喜びは海の宝……349
1903
火炎から生じた……353
執筆時期不明の詩
ドンブラを鳴らすな……357
思い耽った、熟慮した……359
我を張るな……362
無知は無知、たとえ物知りでも……352
稲作以上の労働はない……363
見極め、理解し、旅をする……364
エスケンデル……367
マスグット……375
アジムの物語……384
訓戒の書
第一の言葉……407
第二の言葉……410
第三の言葉……413
第四の言葉……417
第五の言葉……419
第六の言葉……421
第七の言葉……423
第八の言葉……426
第九の言葉……428
第十の言葉……430
第十一の言葉……434
第十二の言葉……436
第十三の言葉……437
第十四の言葉……439
第十五の言葉……441
第十六の言葉……443
第十七の言葉……444
第十八の一言葉……447
第十九の言葉……448
第二十の言葉……449
第二十一の言葉……450
第二十二の言葉……452
第二十三の言葉……454
第二十四の言葉……456
第二十五の言葉……457
第二十六の言葉……467
第二十七の言葉……463
第二十八の言葉……468
第二十九の言葉……470
第三十の言葉……472
第三十一の言葉……474
第三十二の言葉……475
第三ト三の言葉……478
第三十四の言葉……480
第三十五の言葉……483
第三十六の言葉……485
第三十七の言葉……488
第三十八の言葉……492
第三十九の言葉……514
第四十の言葉……516
第四十一の言葉……519
第四十二の言葉……521
第四十三の言葉……523
第四十四の言葉……528
第四十五の言葉……530