訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

2012-01-01から1年間の記事一覧

2012年度日本ナボコフ協会大会のお知らせ

5月19日(土)に早稲田大学戸山キャンパスでおこなわれる模様。発表1本、作家の金井美恵子さんをお招きしてのトーク「映画とナボコフ」。ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ作者: 金井美恵子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/01メ…

新学期

ですが、とくに書くことがまったくないので最近もらったものなど。 東京大学文学部スラヴ語スラヴ文学研究室年報『Slavistika』27号 科研費報告書『年報 福永武彦の世界』3号 どうもありがとうございました。基本的にこういう雑誌はお風呂の友にしています。…

メモ:長谷川四郎と翻訳

村上春樹『若い読者のための短篇小説案内』文藝春秋より 若い読者のための短編小説案内作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1997/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (15件) を見る この人のちょっと突き放したよ…

チェスワフ・ミウォシュの場合

昨年は20世紀ポーランドを代表する詩人 ノーベル文学賞受賞者のチェスワフ・ミウォシュの生誕100年でした。チェスワフ・ミウォシュ詩集作者: チェスワフミウォシュ,関口時正,沼野充義,Czeslawa Milosza出版社/メーカー: 成文社発売日: 2011/12/01メディア: …

「翻訳研究育成プロジェクト」3月会合

日本通訳翻訳学会の「翻訳研究育成プロジェクト」に呼んでいただけることになりました。「翻訳研究育成プロジェクト」3月会合のお知らせ日時:2012年3月25日(日)13:00−会場:立教大学池袋キャンパス11号館2階A203話の内容は若干変更するかもしれませんが……

特集✴辞書の世界

今号の『ユリイカ 特集✴辞書の世界』に小文を寄稿しました。ユリイカ2012年3月号 特集=辞書の世界作者: 北原保雄,永江朗,三浦しをん,高山宏,小谷野敦出版社/メーカー: 青土社発売日: 2012/02/27メディア: ムック購入: 2人 クリック: 28回この商品を含むブロ…

「失敗」した自己翻訳:フェルナンド・ペソアの場合

20世紀ポルトガルを代表する詩人、フェルナンド・ペソア(1888〜1935)は、英仏葡のトリリンガル詩人でした。また、彼が商業翻訳で生計をたてていた、という事実もあれば、当然ながら自己翻訳もしていたのではないか、と思いいたるのは当然です。 ペソアがカ…

2011年回顧など

だいたい各媒体「2011年の収穫」のような特集がでそろったようですので私が目にした範囲でまとめておきます。紹介者・書評者の方々に深くお礼を申しあげます(見落としなどご容赦ください)。 毎年恒例の月刊『みずず』の読書アンケート特集で、ダムロッシュ…

メモ:自動翻訳と自己翻訳

前に書いたエントリで触れたナンシー・ヒューストンについていくつか日本語文献を見つけたのでメモ。横川晶子「「バイリンガル作家」ナンシー・ヒューストン」 英語で最初に書かれた作品の自己翻訳が賞を受賞したことに巻き起こった反発の話。 (これはカナ…

コシンスキの場合

『ペインテッド・バード』で有名なイェジー・コシンスキ(1933〜1991)は、晩年スキャンダルに見舞われた作家でもあります。そのスキャンダルの内容とは「コシンスキの書いたものはみな、もともとはポーランド語で書かれたもので、秘密裏に訳者を雇って英訳…

『ロシア文化の方舟−−ソ連崩壊から二〇年』

ロシア文化の方舟―ソ連崩壊から二〇年作者: 野中進,ヴァレリーグレチュコ,井上まどか,三浦清美出版社/メーカー: 東洋書店発売日: 2011/12メディア: 単行本 クリック: 20回この商品を含むブログ (3件) を見る小文「もうひとつの「ロシア文学」―ロシア系移民作…

沼野充義『世界は文学でできている』

世界は文学でできている 対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義作者: 沼野充義出版社/メーカー: 光文社発売日: 2012/01/18メディア: 単行本 クリック: 26回この商品を含むブログ (17件) を見るをいただきました。ありがとうございます。内容は(まだ読んでないです…

講演「比較できないものを比較する」in『文藝』

以前お知らせしたシンポジウムでのデイヴィッド・ダムロッシュ教授による英語講演の全訳「比較できないものを比較する」が『文藝』の2012年春季号に掲載されました(私も訳者の一人として参加しました)。本号は特集「世界文学とは何か?」と銘打たれ、ダム…

正誤表

p. 36 「読書ガイド」 「レクラム文庫」→「フィッシャー社のペーパーバック版」