訳すのは「私」ブログ

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ローレンス・ヴェヌティ『翻訳のスキャンダルーー差異の倫理にむけて』書評

共訳書『翻訳のスキャンダル』に寄せられた書評をまとめています。みなさま、どうもありがとうございました。

 

今井亮一氏『週刊 読書人』8月12日号

 

こうした議論を呼びうるのは、本書が「翻訳のスキャンダル」を暴き立てている証であり、だからこそ翻訳研究の古典として今なお読まれる価値を持っている。

 

越川瑛理氏『図書新聞』9月3日号

 

ヴェヌティは<スキャンダル=不正・醜聞>を暴くという体裁をとりながら、今日の翻訳の不本意な地位付けに脚光を浴びせようとしているのだといえる。

 

ジェシー・カークウッド氏『れにくさ』2023年13号

「…多くの点で時宜を得た翻訳だ。この二十年間で出版・学術業界はヴェヌティの「差異の倫理」に沿うかたちで目覚ましく成長してきたが、翻訳について誤解すれば文化や思潮の受容に有害でありうることを理解するうえでその思考はなお有効である」