1949年5月、ナボコフはすでにケンブリッジからイサカに引っ越していましたが、ニューヨークでロシア語朗読会をおこないました。
当時の招待状は以下のようなものだったといいます。
相互扶助「希望」協会
ご招待
V・V・シーリンによる朗読会
「「詩と解説」の夕べ」
朗読会は5月7日夜9時「アカデミー」ホール、314 West 91 Streetでおこなわれます。
アッパーウェストサイドですが、当時ここに「「アカデミー」ホール」があったのでしょうか。
ボイドの伝記には以下のようにこの朗読会は紹介されています。
On Saturday night Nabokov read his poems at the Academy Hall on West 91st Street, explainig his Russian verse of the last few years in such a way that even the society minded in the audience responded with enthusiasm. He and Vera called on their Russian friends Anna Feign, Natalie Nabokoff, George Hessen, Nicolas Nabokov; Nabaokov played chess with Roman Grynberg, Hessen, Boris Nicolaevsky, and Irakly Tseretelli; and he and Vera attended the emigre Pushkin evening on Sunday. AY. p. 139.
ちなみに、この朗読会のためにナボコフが用意したメモは、「一九四九年五月七日「著者による『詩と解説』の夕べ」のための覚え書き」として、『ナボコフの塊』に収録いたしましたので、興味がある方はご覧ください。