訳すのは「私」ブログ

書いたもの、訳したもの、いただいたものなど(ときどき記事)

書いたもの

2016年回顧・2017年展望

あまりこういうのやると「自己宣伝がひどい」と言われますが… (実際、本当に活躍している学者はふりかえる暇もなく業績を出しつづけていますし、必然的に自分の業績をいちいち数えたりしないものでしょう。しかし、そんな数少ないすぐれた学者でも、さまざ…

ナボコフとエリオット――「ゲーム」から「モラル」へ、「歴史」から「伝記」へ

論文が刊行されました。 「ナボコフとエリオット――「ゲーム」から「モラル」へ、「歴史」から「伝記」へ」『T.S. Eliot Review』27号、2016年、52-68頁。 去年の11月に、日本T.S.エリオット協会で発表させていただいたことをまとめたものです。 yakusunohawa…

「術語としての「世界文学」――1895-2016――」『文学』2016年9・10月号

岩波書店『文学』の最新号に「術語としての「世界文学」--1895-2016--」という論文を寄稿しました。 「世界文学」というこの何気なく使っている言葉が、どのように入ってきて、時代時代の文脈に合わせて使われてきたのかを追った文章になっております。…

(エッセイ)「どっちが勝つ?」

エッセイを寄稿しました。 「どっちが勝つ?」『文學界』2016年8月号、268-269頁。 とくにナボコフも世界文学も関係ない、普通のエッセイです。 「エセー(随想録)」のコーナーですが、とくに高尚な思想はなく、字義通りのエッセイですね……。 訳書二冊刊行…

Brian Boyd, Marijeta Bozovic ed., Nabokov Upside Down. Evanston: Northwestern Univ Press. 2017

寄稿した、来年刊行予定の本の書影がamazonに出ていました。 こちらはオークランド大学でおこなわれた国際学会をもとにした論集で、ジェネラル・エディターはブライアン・ボイドです。 オークランドの街はよくもわるくも文化的猥雑さがない感じでしたね…… オ…

「書き直し」としての自己翻訳――ノーベル文学賞候補西脇順三郎の「神話」

論文を寄稿しました。 「「書き直し」としての自己翻訳――ノーベル文学賞候補西脇順三郎の「神話」」『アウリオン叢書16 芸術におけるリライト』弘学社、2016年、103-124頁。 昨年、白百合女子大学大学院の「書き直し、リライト」がテーマのオムニバス講義に…

Nabokov and Laughlin: A Making of an American Writer

"Nabokov and Laughlin: A Making of an American Writer" という論文をNabokov Online Journalの10/11号(2016/2017)に掲載してもらいました。 *最新号はなにもしなくても全文読めるのかと思っていましたが、 やはり登録(無料)が必要なようです。 こち…

ナボコフとハーン トランス・アトランティックな想像力がトランス・パシフィック な想像力と出会うところ ――あるいは文学的バタフライエフェクト

前回のエントリで『れにくさ』の5号が公開になったことを書きましたが、 最新号の6号にも論文を寄稿しております。 「ナボコフとハーン トランス・アトランティックな想像力がトランス・パシフィック な想像力と出会うところ ――あるいは文学的バタフライエフ…

研究ノート:ロスト・イン・ミストランスレーション:ケネス・レクスロスの擬翻訳『摩利支子の愛の歌』をめぐって

以前書いた論文ですが、ここにあげるのを忘れていました。 今回、雑誌の最新号が刊行された都合で、電子版がレポジトリで読めるようになったので、エントリとしてあげておきます。 「ロスト・イン・ミストランスレーション:ケネス・レクスロスの擬翻訳『摩…

ロシア文学と共に30年—群像社 島田進矢氏に聞く

Nippon.comのサイトに記事を寄稿させていただきました。 群像社の社長、島田進矢さんにインタヴューしてきました。 ロシア文学と共に30年—群像社 島田進矢氏に聞く 問題のアレクシエーヴィチの件についても触れています。 年末、よろしければご一読ください…

ダニーラ・ダヴィドフ「望遠鏡」(『早稲田文学 2015年冬号』)

『早稲田文学』に短編小説の翻訳が掲載されました。 ダニーラ・ダヴィドフ「望遠鏡」『早稲田文学 2015年冬号』 12-18頁。 ダニーラ・ダヴィドフは1977年生まれのロシアの作家・詩人で、編集者としても活躍しています。近年は詩人・編集者としての活動が目立…

「「日本文学はどれぐらい世界文学なのかという問い」と、「世界文学はどれぐらい日本文学なのかという問い」について」in『越境する世界文学』

今年1月に呼んでいただいた「熊大文学フォーラム」の成果報告書がでました。 「「日本文学はどれぐらい世界文学なのかという問い」と、「世界文学はどれぐらい日本文学なのかという問い」について」井上暁子編『越境する世界文学』熊本大学文学部、2015年、2…

早すぎる死の遺産――追悼 ドミトリイ・バーキン

群像社発行の『ロシア文化通信 群 GUN』にドミトリイ・バーキンの追悼文を寄稿しました。 「早すぎる死の遺産――追悼 ドミトリイ・バーキン」『ロシア文化通信 群 GUN』46号、2015年7月、3頁。 バーキンの早すぎる死について、およびバーキンデビュー後…

国際中欧・東欧研究学会が日本にやってくる

多言語発信サイト「nippon.com」にエッセイを寄稿しました。 国際中欧・東欧研究学会が日本にやってくる (しかし最初「ICCEESがやってくる」にしていたのに、変なタイトルにされてしまいました。前回の原稿もこちらの意をくまない高閲がされていまし…

消えた作家、ドミトリイ・バーキンを追って

ドミトリイ・バーキンの『出身国』を刊行してからわかったことですが、 エージェント・出版社経由で作家バーキンが4月7日に死去していたことがわかりました。 死亡記事(ロシア語) 仕方がないこととはいえ、一時期は数か国語に訳されたのに、 ロシア語のメ…

カノンを輸入する――『ハーヴァード・クラシックス』と円本全集

論文が掲載されました。 「カノンを輸入する――『ハーヴァード・クラシックス』と円本全集」『比較文学』57巻、2015年、51-65頁。 『比較文学』は自著への書評などを載せてくれていたのですが、 論文を載せたことはなかったので、今回採用してもらったのはよ…

書評「河野至恩『世界の読者に伝えるということ』(講談社現代新書、二〇一四年)」

書評を書かせていただきました。 河野至恩『世界の読者に伝えるということ』(講談社現代新書、二〇一四年)『比較文学』第57巻、2015年、172-173頁。 世界の読者に伝えるということ (講談社現代新書)作者: 河野至恩出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/04/…

ある夏の日の報告―IWLに参加して

オンラインジャーナルの『翻訳研究への招待』に寄稿しました*1。 「ある夏の日の報告」『翻訳研究への招待』13号、2015年。 今回は論文ではなく、「報告」というくくりになっていることからもわかるように、エッセイ的な内容になっております(これも『UP…

移民作家アーニャ・ユーリニッチの復帰

多言語発信サイト「nippon.com」にエッセイを寄稿しました。 移民作家アーニャ・ユーリニッチの復帰 ユダヤ系ロシア人の移民作家、アーニャ・ユーリニッチ(1973‐)が昨年ひさびさに出版した新作(なんとグラフィック・ノベル)について書いております。 Len…

21世紀 世界文学カノンのゆくえ まとめ

東京大学出版会のPR誌『UP』で1年間にわたって隔月連載をさせていただいた「21世紀 世界文学カノンのゆくえ」完結記念ということで、まとめてみました。 「21世紀 世界文学カノンのゆくえ① はじめに『ハーヴァード・クラシックス』ありき」『UP』2014…

「21世紀 世界文学カノンのゆくえ⑥ 世界文学カノンはどこからきてどこにいくのか」

東京大学出版会の発行する雑誌『UP』に文章を寄稿しました。「21世紀 世界文学カノンのゆくえ⑥ 世界文学カノンはどこからきてどこにいくのか」『UP』2015年4月号、24−33頁。隔月連載「21世紀 世界文学カノンのゆくえ」の第6回目にして最終回になります。…

自己翻訳者の不可視性――その多様な問題(2012)

以前、書いた論文がJAITSのサイトからフリーでダウンロードできるようになりました。 前に書いた論文の紹介はこちら。 「自己翻訳者の不可視性――その多様な問題」『通訳翻訳研究』12号、2012年、155−174頁。 http://d.hatena.ne.jp/yakusunohawatashi/2…

Revisiting Nabokov's The Defense as a Moral Game: What Made Luzhin Commit Suicide?

論文が掲載されました。 "Revisiting Nabokov's The Defense as a Moral Game: What Made Luzhin Commit Suicide?" Nabokov Online Journal, Vol.8 2015 注1から抜粋。 This paper has been translated and thoroughly revised by the author; an earlier J…

21世紀 世界文学カノンのゆくえ⑤ 全集から部分集合へ

東京大学出版会の発行する雑誌『UP』に文章を寄稿しました。 「21世紀 世界文学カノンのゆくえ⑤ 全集から部分集合へ」『UP』2015年2月号、41−48頁。 隔月連載「21世紀 世界文学カノンのゆくえ」の第5回目になります。『UP』は大学の生協などで配布さ…

Notes on Nabokov's “Notes on my Father”

投稿した記事が掲載されました。 “Notes on Nabokov's “Notes on my Father”,” The Nabokovian. The Vladimir Nabokov Society. Number 73. 2014. p. 46. The NabokovianはThe Vladimir Nabokov Societyの機関紙で、年二回刊行されています。 この雑誌につい…

カノンをはかる――「世界文学全集」に見る各国別文学の受容の移り変わり

投稿した論文が掲載されました。 「カノンをはかる――「世界文学全集」に見る各国別文学の受容の移り変わり」『世界文学』120号、2014年、65−76頁。 1927年から2011年まで、『世界文学全集』30種、1629冊の国(言語)別にわりあてられたページ数を計算し、シ…

ロシア文学翻訳の現在—古典新訳からソローキンまで

多言語発信サイト「nippon.com」にエッセイ?コラム?を寄稿しました。 二回目になります。 「ロシア文学翻訳の現在 古典新訳からソローキンまで」 「ドストエフスキーはドラクエIIIだった!?」という内容になっております。 [asin:4102010106:detail]

「21世紀 世界文学カノンのゆくえ④ 「世界文学」になる方法」

東京大学出版会の発行する雑誌『UP』に文章を寄稿しました。「21世紀 世界文学カノンのゆくえ④ 「世界文学」になる方法」『UP』2014年12月号、37−44頁。隔月連載「21世紀 世界文学カノンのゆくえ」の第4回目になります。 『UP』は大学の生協などで配…

亡命と移民の現代

多言語発信サイト「nippon.com」にエッセイを寄稿しました。「亡命と移民の現代」しばらくの間、三か月に一度ほどの頻度で文章が掲載されるはずです。 赤露の人質日記 (中公文庫 M 38)作者: エリセーエフ出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1976/11/10メデ…

「21世紀 世界文学カノンのゆくえ③ 新しい「世界文学」のヒロイン」

東京大学出版会の発行する雑誌『UP』に文章を寄稿しました。「21世紀 世界文学カノンのゆくえ③ 新しい「世界文学」のヒロイン」『UP』2014年10月号、28−37頁。隔月連載「21世紀 世界文学カノンのゆくえ」の第3回目になります。 『UP』は大学の生協な…